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4年生の想い 〜鈴木崇文〜

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「ピー」

関東リーグ最後の早慶戦、試合終了の笛が鳴り響く。
結果は1-3で負け。
ピッチには話し合いで決めた、僕たちが胸を張って言える主将が大粒の涙を流しながらうなだれていた。
試合後のミーティング、その主将から「悔しい」の言葉。
スタンドで観戦していた僕も、色々な複雑な気持ちが入り混じり涙が止まらなかった。
残り2試合、自力で残留するためには必ず2勝しなければいけない。
本当に緊迫した状況である。

 

しかしこのような状況に立たされて、今だからこそ気づける事はたくさんある。それは、4年間共に闘ってきた同期や後輩との何気ない会話だったり、支えて下さるOBの方々の熱い言葉だったり、家族との会話だったり。普段から大切だと分かっているけれど、より大切だと噛みしめる瞬間が多くなった。

 

父からよく言われる言葉がある。
 
「物事は捉え方で変わってくるよ」
 
父の言葉を借りれば、仲間や支えて下さる方々、自分の身の回りの人たちの大切さを改めて感じる事、今サッカーが出来ている事が当たり前ではないと改めて実感する事を「今更」と捉えるのか「今だからこそ」と捉えるのか。
捉え方の違いである。

今のこの状況を「絶体絶命」と捉えるのか「千載一遇」と捉えるのか。
「ピンチ」と捉えるのか「チャンス」と捉えるのか。

僕は後者のような考え方をしたいし、父の言葉の重みを今だからこそ感じれる。
残り2試合、僕はこのア式蹴球部でみんなとサッカーができている喜びを噛み締めながら、全力で闘う。

 

今、「無駄」と思って踏み出せない事も捉え方によっては「必要」である。
何でも良いから全てを出そう。
正解は誰にも分からない。
何が正解かは分からないけど、その先にあるものを追い求めよう。
この文章を読んで下さる皆さんの力を合わせて必ず2勝する。