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第8回早稲田カップ in気仙沼

新年明けましておめでとうございます。
社会貢献活動担当の中山尚英です。

昨年も、多くの活動に携わり、たくさんの学びを経験することができました。今年も、我々がこの活動をする意義を我々自身に常に問い続けながら、社会との接続の中で多くの価値観に触れ合うことができればと思っています。

 

 

先日、11/30から12/1の2日間、【第8回早稲田カップ in気仙沼】が気仙沼市立大谷小中学校グランドにて開催されました。

前月の陸前高田大会と同じく今年から女子部員も参加し、総勢23人で気仙沼へと向かいました。

 

今年で8回目、ということはあの日から9年が経とうとしています。

9年前。

「9年前何がありましたか?」

と聞かれても、西暦を遡り、自分自身の年表を照らし合わせて、そこに書かれたキーワードを指で辿って、、、あ、そういえばこんなことがあったと、頭の中の記録はもうリアルとはほど遠いものになってしまっている人がほとんどでしょう。

自身の人生の9年前を思い出そうとしても、「あの時は何歳だからあんなことをしてたはずだ、でもあまり鮮明には思い出せないなあ、どんな気持ちでそんなことしてたっけ?」

近い記憶なら、何かに励んでいた過程やその過程での感情の変化ははっきりと覚えていて、あー、1年前は本当に辛かった、楽しかったと回想できるはずで。

 

 

明らかに、私たちの記憶から東日本大震災が遠いものになっています。

時間というものが遠ざけてしまいます。

遠ざかっていることが決して悪いことではないかもしれない、それは人にとって、もしくは場所によって成長や前進を意味するものでもあるから。

 

 

それでも被災地に訪れている理由は、
我々ア式蹴球部が、長い歴史の元に存在しているということ、
そしてその歴史を引き継いでいく過程で、人との繋がりや新しい発見に心を動かされてきたことを知っているからです。

過去から学び、今をもがき、未来を作る。

時間という概念は、ア式蹴球部が特に大事にしてきたものかもしれません。

そんなア式蹴球部が被災地で見たもの、感じたこと、出会った人が我々の価値観を大きく変えるものであるからこそ風化させてはいけないと、我々の歴史が被災地の中でも存在し続け、世の中に発信し続ける使命を見つけたのだと思います。

 

 

勝手な使命感かもしれない。

でもいつかきっと、
我々が気仙沼の方々から頂いたパワーが、
我々が与えることができたかもしれない憧れが、
復興を支える言動力となって、あの日が日本人の記憶の中に生き続けられたらと強く願っています。

 

 

2日間、子供達の無邪気な姿にたくさんの元気をもらい、初心に立ち返る機会を頂きました。
再会に喜び、再会を誓った繋がりや、いろんなことを忘れてただボールの行方に執着したあの時間は本当に心地よいものでした。彼らと一緒に過ごしていると、ここが被災地であることをつい忘れてしまうほど、夢中になってしまいます。

 

 

でも、高台から見た青の静かで綺麗な海は、あの日表情を変えて多くのものを奪っていったのだと。高い防波堤を見て、その甚大さに改めて気づきます。

昨年から変わらず、道路が舗装されていないままの場所も確かにあり、

風化なんてさせてはならないと、我々はちっぽけな存在なりに、大きな使命を感じているのです。

 


 

 

気仙沼サッカー協会の皆様及び保護者の皆様、ご協賛頂いた企業の皆様、OBの方々、そして大会に参加して頂いた8チームの選手、指導者の皆様、多くの感動と出会いを感じることのできたこの素晴らしい大会を円滑に進めて頂いたこと、誠に感謝申し上げます。

この大会がOBとして、もしくはOBの子供が参加しているような、そんな世代を超えた素晴らしい大会になっていたらいいなと、願っています。

誠にありがとうございました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。