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早稲田カップ powered by adidas -9.13-15陸前高田被災地ボランティア-【後編】

こんにちは。広報の森岡です。

先月9月13日から15日の3日間、ア式蹴球部員20名が岩手県陸前高田市を訪れ、被災地支援活動を行いました。
先日公開した【前編】に引き続き、早稲田カップのようすを参加した部員のコメントと共に紹介します。

日高 裕介(2年)
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ボランティアを通して、人とのつながりがとても大切だと感じました。
今回の早稲田カップでは、偶然にも小学校のときのチームメイトと再会しました。
早稲田カップで再び一緒にサッカーができたこと、一緒に行動することができたことをとても嬉しく思いました。
こうした経験が後に、自分が行動を起こしたいときに「協力したい」と思ってもらえる関係を築くことにつながっていくのではないかと思います。
今回様々な分野の方々が加藤さんの電話一本で行動を起こしてくださったように、サッカーを通じて、人とのつながりができるというのは素晴らしいことだと思いました。
だからこそ、これからもサッカーを通してできる「人とのつながり」を大切にしていきたいと思います。

中村 大志(2年)
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私は今回で2回目となる早稲田カップへの参加でした
前回のボランティアを通して、自分の出来ることは、少しでも現地の子供たちに笑顔になってもらうことだと感じました。
しかし、自分の力が微力だということを痛感させられました。
子供たちを笑顔にするだけでいいにか、他にもっとできることがあるのではないか、と葛藤しながら、今回のボランティアに臨みました。
そして現地に行き、今回もまた自分の力不足を思い知らされました。
沿岸部は未だに津波の傷跡が色濃く残り、状況は去年とあまり変わっていません。
私には町を元通りにすることはできません。ましてや、原発の問題を解決することもできません。
それでも、子供たちは元気にグランドにやってきて、楽しそうにサッカーをしていました。
その様子を見て、自分のできることを精一杯、継続していくことが被災地支援に大切なことなのだと感じました。
継続することは難しいことだと思いますが、今後もチーム、個人共に被災地と関わっていければと思います。

山本 有一(2年)
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震災から2年半が経ち、今回初めて地震や津波の被害を受けた陸前高田に行きました。
早稲田カップを通して、少しでも現地の人々の力になれればと思い、参加を決意しました。
現地で、津波で流された民家の跡地などを実際に自分の目で見て、初めて震災に対して自分なりに向き合えた気がします。
たかがボランティアで来て、震災の被害も受けていない自分が、どのように現地の人々と接したらよいかなどの不安もありましたが、そうした不安は、子供たちや、現地の人々と触れ合っているうちに頭から消えていました。
現地の人々は誰よりも明るく、子供たちは純粋にサッカーを楽しみ、元気づけるどころか、逆に元気をもらいました。
そんな誰よりも力強い人々との繋がりを大切にしていくことが、復興への第一歩であると感じさせられた貴重な体験になりました。

川井 健吾(2年)
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今回初めてボランティアに参加しましたが、被災地の被害は残酷で、広範囲に及んでいました。
最初は被災地の子供たちとどう接すればいいのか不安でしたが、いざ現地に行き、子どもたちとサッカーをすると、すぐに打ち解けることができました。
私が担当したチームは、決勝戦でPK戦の末負けてしまいました。しかし、真剣にサッカーに取り組む姿勢や、サッカーを楽しむ姿には、心を動かされました。
また、被災された方のお話をうかがう機会がありましたが、普段自分たちが感じているプレッシャーやストレス、不安は、被災地の人に比べるとものすごく小さいものに思えました。
この機会を通して、自分の未熟さや甘さを痛感しました。
これから、もっと努力を積み重ね、被災地の方々に最高の報告ができるよう、頑張っていきたいと思います。

牟田 翼(2年)
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高校のころから、被災地に対して何かをしたいという思いは持ち続けており、今回のボランティアに参加しました。
気仙沼、陸前高田を初めて訪れ、想像よりも状態が悪く、復興が進んでいるとはいえない光景を自分の目で見てきました。
ボランティアを通して、一番自分が感じたことは、被災地で出会った方々の力強さ、あたたかさでした。
特に自分が担当した鬼柳SSSの子どもたちは、元気いっぱいで圧倒されるほどでした。
恵まれた環境でなくても元気にサッカーをする子供たちの姿を見て、恵まれた環境でサッカーをできている自分たちは、もっともっと力強くやっていかなくてはいけないと感じました。

西本 八博(1年)
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高校の頃は、受験勉強や部活が理由で行くことがかなわなかった被災地ボランティアでしたが、今回早稲田カップに参加して、被災地の状況を自分の目で見ることができてよかったです。
テレビで見ると、一部分しか見えないですが、自分の目で見ると、見渡す限りほとんどの建物がなくなった更地が広がっていて、とても辛く感じました。
サッカー大会では、被災地の子供たちが決していいとはいえない環境の中で、全力でサッカーを楽しんでいる姿を見て、感動し、力をもらいました。
恵まれた環境でサッカーをできていることを改めて意識し、感謝の気持ちを忘れず、これからも全力でサッカーに取り組んでいきたいと思います。

下島 健(1年)
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今回初めて被災地を訪れました。
テレビや新聞で被災地について知っているつもりでしたが、現状は自分の思っていたものとは異なっていました。
津波で家が流され、平地になっているのを見て、津波の恐ろしさを感じました。
また、2年半が経った今でも、多くの人が仮設住宅で暮らしていることからも、まだまだ復興がなされていないのだと感じました。
早稲田カップでは、芝のグランドで子供たちがとても元気にボールを追いかけてる姿を見て、自分たちが毎日人工芝でサッカーをできていることがとても幸せなことだと改めて感じました。
また、子供たちと一緒にサッカーをして、子供たちの笑顔に元気をもらいました。
今回、たくさんの人の協力のもとで開催された早稲田カップに自分が関わらせていただき、多くのことを学ばせてもらいました。
復興はまだこれからも続けていかなければなりません。
今回自分が感じたことを周りの人に伝えて、これからも復興に携わっていきたいです。

斉藤 康平(1年)
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被災後はじめて被災地に行き、道路に乗り上げた船や、家が流された跡などを見て、津波の脅威を直に感じました。
震災から二年半以上経ちましたが、まだまだ復興の真っ最中というところでした。
その中で、私は震災を乗り越えた人たちのあたたかさに感銘を受けました。
仮設商店街に行った時、お店の方がとても優しく、笑顔で接してくださったり、人とのつながりはとても大切だと思いました。
また、早稲田カップでは、子供たちが懸命にサッカーをする姿を見たり、楽しく話をしたり、ボランティアで支える立場であるはずの自分が、逆に勇気をもらいました。
怪我をした状態での参加となった今回は、自分にできることが少ないと感じたので、けがから復帰した後も、また是非ボランティアに参加したいと思いました。

渋谷 勇太郎(1年)
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今回のボランティアを通して、率直に、まだ被災地は復興が始まったばかりであると感じました。
実際に自分の目で見てみると、たくさんの民家が集まっていたであろう場所がただの荒れた平地になっていて、そこにあったはずの生活を想像することができませんでした。
一方で、そんな光景とは退場的な子供たちの笑顔を見ると、不思議とパワーが湧いてきました。
無邪気にボールを追いかける姿、負けて泣く子供たち。
ただ、こういった姿は、加藤さんをはじめとする多くの人の協力があったから生まれたものであり、そういった多くの繋がりがあった大会に関わることができ、とてもいい経験になりました。
今回、人と人のつながりを強く感じることができました。
今後も、人とのつながりを大切にしていきたいです。

平澤 俊輔(1年)
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今回ボランティアに参加して感じたことは、陸前高田に行って何かをするというよりも、行くこと自体が大切だということです。
実際に、津波の被害に遭った街に少しずつ仮設の建物が建てられているようすを見たり、仮設商店街を訪れて地元の方々と話したりして、一度深く傷ついてしまった心は、復興とともに明るさに満ちてきているということを肌で感じました。
また、サッカーをしている子供たちからはとても大きく、強いエネルギーをもらいました。
必死にボールを追いかけ、ゴールを目指す姿に感動させられたほどです。
陸前高田の人々は、明るく今を生きていると思います。
その姿に刺激を受け、私も今を大切にしたいと感じました。
訪れて何か特別なことをするのではなく、訪れるだけで大きな意味があると感じたのは、こうしたことを学ぶことができたからです。
またこうした機会があれば、陸前高田の優しく、明るい人々と一緒にサッカーを楽しみたいと思います。

廣谷 未宇(3年・マネージャー)
私が今回被災地に行き、何度も感じたことは、「行動を起こすこと」の大切さです。
今まで、メディアを通してしか被災地の現状を知らない中で、何か自分にできることはないかと考える機会は多々ありましたが、考えるだけで行動に移すことができていませんでした。
今回実際に足を運び、現地を見て、人と話して、多くのことを学んだと同時に、もっと多くの人に被災地を訪れてほしいと感じました。
私がここで伝えることによって、行こうと思ってくださる人がひとりでも多くいらっしゃれば幸いです。
日本のみならず、たくさんの方に訪れてもらい、地域を活性化するとともに、現地である人々、一緒に訪れる人、繋がる人との縁を大切にしてほしいです。
また、早稲田カップでは、子供たちのサッカーに対する真摯な姿勢、楽しそうな姿にスポーツの力の偉大さを感じました。
私たちア式蹴球部員が学ぶべきことも多くあり、成長の貴重な機会をいただけたと感じています。
よく、「微力だけど、無力ではない」という言葉が復興においてあがると思いますが、その通りで、個人個人が力になれることは十人十色だと思います。
自らがもっともっと積極的に行動を起こしていくとともに、周りに働きかけていこうと思います。

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アディダスとの親善マッチ

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激戦を繰り広げた決勝戦

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優勝したサンアルタス・大船渡と担当コーチの澤山周跳、日高裕介

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準優勝のヴァレンテとおのと担当コーチの山下翔平、川井健吾

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中学・成人の部に参加してくださった方々と共に

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少年の部に参加してくださった子供たちと共に

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私が、早稲田カップを通して最も強く感じたことは、「してあげる」ことは何もないということです。ボランティアに限らず、何をするにも、私たちは人と人のつながりの中で生きています。その中で、誰かのことを思いやる気持ちを持って行動することは、特別なことではなく、よく周りを見てみると、それ以上に自分のことを思って動いてくれている人がいるということに気づかされました。

ア式蹴球部として継続した被災地支援活動を行うだけでなく、個人としても、この現地の皆さまとのつながりを一生大切にしていきたいと思います。

次の早稲田カップは11月30日、12月1日で気仙沼で行う予定です。
今後も継続して自分たちなりに被災地と向き合い続け、行動を起こしていきたいと思います。

それでは失礼します。