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「時に海を見よ」1年・高田侑真

 

🌟高田侑真(タカダ ユウマ)
⚽️宇治FC → 東山高等学校

 


 

東日本大震災が起こり卒業式を中止せざるを得なかった立教新座高校の校長先生が、卒業生へ向けてメッセージを送られました。これはそのタイトルです。

生活を支えてくれていた海、人々と共にあった海が突如として多くの命を奪いました。
そんな海をこの状況にあって「直視せよ」と投げかけたメッセージの強さ、深さに私は衝撃を受けました。

その中にこんな言葉がありました。

「海を見つめ、大海に出よ。嵐にたけり狂っていても海に出よ。真っ正直に生きよ。」

 

広い海を前にした時感じる、不安、焦り、無力感。自分に何ができるのだろうか。

こうした様々な葛藤を抱えながらも、時に荒れ狂い、時に穏やかな海をどう乗り越えるかを、自ら考え、その歩みを止めない事こそが大切なのだと教わりました。

 

自分にとって初めて目にする大海。それは、たしかにこの大学生活なのかもしれません。

大学は自由なところです。しかしそれは同時に、その全てを自分で選択しなければいけないということでもあります。そしてその選択はこれからの自分を形作る上でとても重要なものです。

早稲田大学ア式蹴球部では、自分たちで考え、自立し、選択することが求められます。
例えば、学年ごとにミーティングを行い、各々の意見や情報を共有することにより、組織をより良いものへしようとする取り組みがあります。
その中で出た意見は時に部員全体へ発信されるので、まさに一人一人の思いが組織を動かしているということを実感しています。

しかし忘れてはならないのは、自由を得たからこその責任も背負わなくてはならないということです。

 

私自身、大学に入学した時、
大きな海を前にひとり佇んでいるような感覚でした。
これからこの大きな海をどのように進んでいこうか、という冒険心に満ちた気持ちと、その海の大きさに立ちすくむような感覚とが入り交じっていました。

高校までは色々な力を身につけて、できないことをできるようにする努力をしてきました。学業でも広く様々なことを学んでいました。今思えば、多くの選択肢を得られるように色々な機会を与えてもらっていたのだと思います。

大学に入っても、苦手なことを克服しようとしてきましたが、あることに気づきました。
大学は専門的な分野を深く掘り下げることができるところです。つまりここでは自分のできることを伸ばしていく、自分の強み、色を出していくことこそが大事なのだと。
自分の強みにフォーカスし、できない事よりもできる事に目を向けどんどん伸ばしていく、そして伸ばせる環境がある。これこそが大学の自由がもたらす大きな人生の財産なのではないでしょうか。

選択の自由があるからこそ生まれる責任のある大学生活。私はこの四年間を必ず、かけがえのない有意義なものにしたいと考えています。自分の強みを伸ばす、生かすという強い意志を自分の中心に据えて、真っ正直に生きていきたいと思います。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

これがそのメッセージの全文です。
https://niiza.rikkyo.ac.jp/news/2011/03/8549/