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インカレ特集〜四年生の想い・福井菜月〜

こんにちは。
今回はインカレ特集第2弾!
泣いても笑ってもこれが最後。誇りあるユニフォームに袖を通すのも、そして人によっては選手としてのサッカー人生を送ることも…
ラストに全力を注ぐ、そんな四年生の想いを載せていきます。

〜福井菜月〜

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インカレ初戦まであと2週間を切りました。私たち4年は、長くてもあと1ヶ月でア女を去ることになります。そして私は、引退と同時に15年間のサッカー人生を終えます。そんな今、4年生として私の思いを綴らせていただきます。

2011年3月11日、私の地元、宮城県石巻市は大きな津波にのまれた。家の中は泥だらけ、小さい頃毎日サッカーをしていた家の近くのグラウンドは遺体仮埋葬所となって芝が掘り起こされていた。私はこの震災で初めて当たり前だったことが当たり前にない生活を知った。
人は失って初めて、そのもののありがたみを知る。私もこの時やっと気づいた。大好きなサッカーができるって当たり前なことじゃないんだなって。サッカーができなくなった友達、親を亡くした友達、苦しんでいる友達が地元にたくさんいる中で、大好きなサッカーができている自分に違和感を感じた時期もあった。けど、この時から、私がサッカーを続け、活躍することで地元の人たちに何か力を与えられるような選手になりたいと思うようになった。

ア女のみんなも今ある環境を当たり前だと思わないでほしい。
チームの勝利のために、見えないところでたくさんの仕事をしてくれているマネージャー、選手が良いコンディションでサッカーができるようにと一生懸命勉強してくれている学生トレーナー、例えを出したらきりがないけど、他にも支えてくれている人たちがたくさんいることを忘れないでほしい。
そして、支えてくれている人たちのためにも、私たち選手は日本一という結果を残さなければならない。

でも、現実はそんなに甘くない。簡単に日本一、連覇っていう言葉を口にしてるけど、日本一を達成するのは簡単なことではないと思う。今のチームの現状、4年が試合に出れていない現状、今あるこういった現状と全力で向き合っていかないときっとそれなりの結果で終わってしまう。

今年私たち4年は、頼りある後輩達に支えられてきた。
それぞれの経験から新しい考え方やサッカーを教えてくれたフレッシュでかわいい1年生。表にはあまり出さないけどサッカーに対する熱い気持ちを持っている2年生。努力家で、いざという時にチームを支え、力になってくれる3年生。
こんなに頼もしい後輩たちがいるのに、今年の4年は本当に情けない。熱くチームを想い、一生懸命、それだけが取り柄で後輩に支えられてばかりでかっこ悪くて何度も自分たちを責めた。でも、このままで終わるわけにはいかないし、まだまだ自分たちにできることはたくさんある。全く諦めるつもりもないし、今まで後輩に支えられてきた分これからが、4年の本当の力を見せる時だと思う。最後は必ず4年の底力で、ア女を日本一に導きます。

個性豊かで、くだらないことで大爆笑して、でもサッカーのことになると負けず嫌いで、お互いの気持ちをぶつけ合うくらい本気で上を目指すア女のみんな。力のない4年だけど、一生懸命作り上げてきたチーム。
このチームで過ごす時間、このチームで練習する時間、1日1日、一瞬一瞬がかげないのない時間で、でも今もその時間が刻々と過ぎていて、寝る時間ですら惜しいと思ってしまうほど、私はア女のみんなが大好きです。
きつい火曜日のフィジカルも、水曜日の筋トレで筋肉痛になりながらやる木曜日のゲバも、もうあと少しで終わってしまうけど、そんな日々も最後には笑って思い出話にできるように、あと2週間、あと1ヶ月全力で駆け抜けます。

まずは、初戦。昨年チャンピオンという自信を持ち、昨年チャンピオンという変なプライドは捨て、エンジを背負い、泥臭く目の前の試合を一つ一つ勝ち進む。そして、1月15日大好きなア女の仲間と最高の笑顔で2016シーズンを締めくくります。

ぜひ、西が丘のピッチで輝くエンジの戦士の応援よろしくお願い致します。

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1年間ずっとア女が強いチームであり続けられたのは、チームのために練習メニューを必死に考え、練習では常にチームの中心に立ち続けてくれた彼女の存在があったからです。

以上です!
次回もお楽しみに!
渡部