diary-men

4年生の想い 〜斉藤央〜

s__95518752

小学生の時から「早稲田大学に入ってサッカーする」と何の根拠もなく言っていた僕もあと9日で引退する。
 
高校のサッカー部ですら試合に出場していなかったが、エンジのユニを着ることに憧れ、入部を希望した。何の迷いもなかった。
 
しかし憧れとは裏腹に劣等感を感じる日々が始まった。 毎日、先輩からも同期からも後輩からもコーチからも自分の弱さ、未熟さに向き合わされる。特に学年ミーティングでは何度も何度も自分の弱さを突きつけられた。 辛い環境から逃げたくてコーチ室で泣きながら辞めると監督に宣言したこともあった。 それでもまた向き合った。そしていまも向き合っている。
 
弱いちっぽけな自分がどうやったらチームに貢献でき、チームを勝たせることができるのか。 自分の中で葛藤し、繰り返す。 その葛藤と繰り返しが自分を変え、ア式蹴球部でいう「人間的成長」に何らかの形で繋がってくるものなんだと思う。 そして、自分で悩み抜いて出した答えがア式蹴球部でいう「生き様」なんだと思う。

 
その答えが僕は

選手兼学連だった。
Bチームのリーダーだった。
ランニングで1つでも上に行くことだった。
オーバーラップからのアシストをすることだった。

全てが僕の生き様である。

 
そして、あと9日で僕のこの部での生き様は終わる。
どんなにあがいても、どんなに叫んでも、どんなに葛藤しようとあと9日である。
 
いま、僕たちに残せるものは残留だけである。
リーグ戦連覇でも、総理杯優勝でもインカレ優勝でもない。
今年掲げた三冠とは程遠いが、僕たちに残された道はこれしかない。

 
最後の2試合に全てをかける。 笑われても、どんなに格好悪くても、勝利を掴む。 それが僕たちに課された最後の使命だから。