diary-men

4年生の想い 〜岸浪卓志〜

s__1810446

負けた。
22年間が否定されたようだった。
今まで信じてきたものが一瞬で崩れた気がした。
自分の弱さにイライラした。

 

今回、降格が決定した後に四年の想いを綴るにあたり、
自分の過去の変化を美化して伝えるのではなく、率直な想いを綴ろうと思います。

 

 
ア式蹴球部は私のサッカー人生のすべてです。
 
中学、高校時代達成感などこれっぽちもなかった。
結果や名誉は何も得られなかった。
自分の限界も何となく見えていた。
けれども、サッカーへの想いは捨て切れず、共に戦った仲間達に申し訳なさしかなかった。
 
だからこそ大学四年間にすべてを注ぐと決意しました。
 
どんなに馬鹿にされ、期待されず、能力を否定されても、自分の秘めている「可能性」をアホみたいに信じる。
それがどんな立場だろうが、自身を懸命に表現する。
そして何よりチームの勝利のために全うする。
 
それが、私が見て感じてきたア式蹴球部の伝統だと信じているからです。

 

 
四年生になるとき、部の伝統を背負い、チームを最前線で勝たせたいと思い、副将に立候補しました。
ただならぬ覚悟でした。
 
「ア式の良いところ、悪いところすべて含めて、自分がチームを変える。伝統を継承する。すべては人間的成長のために。」
 
この時のピュアな気持ちはどこにいったのか。
結果が出なくなってどんどん視野が狭まり、責任感に追われていただけな気がします。
 
結果を求める中で、もっと過程も見直さなければいけません。
後期リーグ戦、精神面の弱さ、幼さが露呈されました。
今まで大切にしてきた常識の一線を超える軽はずみな言動が多く見え、
直感的に「違和感」を覚えるときがありました。
 
正せなかった。
自分が伝えきらなければいけないことだった。
もっと突き抜けたバカにならなければいけなかった。

 

 

「WASEDA The 1st」
素晴らしい理念だと思います。
古賀監督が作り上げた土壌は固く頑丈なものです。
 
ただ、思考が止まりきっている。時には土壌も耕さなければいけない。
「人として」という言葉ばかり先行し、本来の自分と向き合いきれていない。
今のア式は金太郎飴のようです。
もっと自分の弱さに潜らなければいけない。誰も守ってはいけない。
自分からサッカーを取ったときに残る内面の強さこそ真の強さになると信じています。

 

 
すべて四年、私の責任です。
お疲れ様という言葉なんてかけられたくない。
自己完結してはいけない。私の弱さだから。
一生背負わなければいけない。
社会にでても、自分の1stを体現しなければいけない。いつか還元しなければいけない。

 

まだ終わっていません。
次の試合、最後の引退試合ではありません。
一部復帰に向けた大きな一歩です。
駒澤に死ぬ気で勝たなければいけません。勝ちたい。このまま終われない。
目の前の一瞬一瞬にすべてを注ぎます。
今できなければ一生変われない。