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4年生の想い 〜山内寛史〜

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降格。
この言葉がなにをしていても頭の中から離れません。
自分がア式蹴球部の歴史に泥を塗り、後輩たちを苦しめる結果をもたらしました。結果がすべてです。
自分の取り組みもパフォーマンスもすべてが歴史を継承するのにまったく足りていませんでした。
本当に申し訳ありません。これから先ずっとこの責任を背負っていきます。
また、今年の反省や後輩たち残さなくてはならないものは、残りの期間と試合で伝えていきたいと思います。
その上で、自分がア式蹴球部員として最後に書けるア式日記には、ア式蹴球部で自分が学んだことそして感謝を書きたいと思います。

 

「未来は先取りできない」「一瞬一瞬を全力でプレーする」

監督がよく口にする言葉です。
自分はこういった綺麗事のような言葉が嫌いでした。
でも、このことの大切さ、そして難しさをア式蹴球部で学び、
この言葉の持つ本当の意味が自分を成長させてくれました。

 

ア式蹴球部ではこの言葉をよく耳にし、ひとつの用語として使われています。
自分自身最初は、ただ聞き流していました。
しかし、自分が本当になにかを成し遂げたいとき、
やらなくてはいけないことはいつも「一瞬一瞬を全力でプレーする」ことでした。
 
毎回毎回の練習へ、最大の準備をして臨むこと。
試合が始まれば後先を考えずにただその瞬間のプレーを全力ですること。
 
当たり前のことかもしれません。誰でも知っていることかもしれません。
でも、それをやり続けることがどれだけ難しいか。
そして、今年それがまったくできませんでした。
怪我から復帰して、自分がやらなきゃという責任を強く持っていました。
チームが勝てなくなっていき、降格の可能性がみえてくると、降格したときのことを考えてしまいました。
負けたら降格の状況になると試合が怖くなりました。
やらなきゃいけないことは、今を一瞬を全力でプレーすることなのに、
責任にプレッシャーに恐怖に苛まれ、前が見えなくなりました。
自分がなにをしているのかわからなくなりました。
自分は本当に弱いと感じました。

 

今年自分がやらなきゃいけなかったことは多くあります。
その中で最もしなくてはいけなかったことは、
試合でだれよりも一瞬一瞬戦い、全力でプレーし、点を取り、チームを勝たせ続けること。
そのプレーや戦いぶりで後輩になにかを伝えることであったと思います。
 
怪我をしている時からミーティングで様々なことを話してきました。
それはすべて復帰したら自分が体現できると思っていました。
でも、去年とは違いました。
去年は4年生が後ろで自分を支えてくれていたから、なにも考えず、今に集中できたのだと気付きました。
それを自分が後輩にしてあげられなかったこと、
そして来年2部で戦わせることにしてしまったことすべて自分の弱さからでした。

 

自分は本当にア式蹴球部という組織にそして監督に多くの先輩方に感謝しています。
自分に一番足りなかった部分を教えてくれたからです。
4年間ずっと今を全力でやり切れたとは思っていませんし、今もそれは課題です。
でもその言葉の本当の意味を理解しているつもりです。

このア式蹴球部への感謝とこれまで支えてくださったすべての方々へ最後勝利を届けられるように、
上手いプレーはできないかもしれないけど、一瞬一瞬を全力でプレーします。
そして、後輩たちになにかを伝えられるようにプレーします。
勝って終わります。