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3年生の想い〜柏木大輝〜

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‘’概念を超える‘’

ア式で頻繁に使われる言葉だ。
練習前にボードに掲げられるテーマがこの一文だけだったりすることもある。

 

正直に言って、私はこの言葉が大嫌いだった。根拠のない精神論は信用したくなかったし、第一不可能だと思ったからだ。

 

しかし、果たして本当に不可能なのだろうか?

 

‘’概念を超える‘’

 

この言葉が意味するものは何だろうか?

 

私なりに考え、出した一つの答えが、
「当たり前を疑う」ということである。

 

思い込みというのは非常に恐ろしい。
人は皆自分の都合の良いように解釈し、物事を見たいように見る。
そして、私もそんな弱い人間の一人だ。

 

決して強豪とはいえない高校を出て、一般入試で早稲田に入学した私は、高校時代を強豪校やユースで過ごしてきた仲間に対して常にどこかで劣等感を抱いていた。

 

絶対に変えることができない過去の経歴や今の実力差を素直に受け入れることができなかった。

 

一方で、本当は変えることができるものに対して何の行動も起こせなかった。気づいているにも関わらず、それを変える勇気を持つことができなかった。変えることができないと勝手に決めつけ、思い込むことで自分を正当化し、守り続けてきた。

 

‘’概念を超える‘’

 

私だけでなく、今のア式に本当に必要なことではないだろうか?

 

確かに皆が信じているものを変えようとするのは本当に勇気がいるし、責任も負わなければならない。実際に私自身もそこから逃げ続けてきた。

 

しかし、それは決して不可能なことではない。

 

ア式の掲げている理念や行っている活動は決して完全ではない。そもそも完璧な正解など絶対に存在しないし、あったとしたらそれは嘘だ。

 

一人一人が当たり前を変える勇気を持ち、組織を見つめ直し続けることが、新たな道を切り拓くために必要ではないだろうか。逆境に立たされた今だからこそ、見たくない現実から目を背けてはいけないのではないだろうか。

 

もっと考え、疑わなければいけない。それはア式蹴球部を愛しているからこそである。

 

最後に、まずは私自身が「変えられる」ということを残された1年間で証明しなければならない。
そして、必ず1年で一部の舞台を取り戻す。