『なりたい自分になる』
サッカーを始めてから、どの年代でも下級生のうちから試合に出させてもらっていた。高校ではキャプテンを任され、日本一を目指した。大学でもいつかチャンスが来ると思っていたものの、そんなに甘くはないのが大学サッカーだ。
一人になると何もできない、通用しないと痛感して、今まではチームの中で自分を活かして生き残ってきたのだと初めて気付いた。その現実を受け入れられず、ずっとチームのせいにして自分の立場を守り続けようとしたのが大学1年目である。
ただ時間だけが過ぎていくことに焦りを感じ、チームが求めているプレーや人物像を無意識的に追い求め、「自分」を失っていた。誰にも弱みを見せずにいることが正しいと思い込み、結果を出せないまま大学2年目が終わろうとしている。
いつの間にか大事なものも見失っていた。一言で表せばプライドである。いらないプライドを持ち続け、捨ててはいけないプライドを失っていた。相手チームだろうがチームメイトであろうが、誰にも負けたくはない。もう一度原点を、「自分」の目標を思い出さなくてはいけない。
これからの1年で全てが決まる。
自分自身でチャンスを創り出し、掴めるかどうか。そしてその姿がチームのパワーになる。新3年を引っ張る力になる。誰にも負けない。いや、なによりも自分に負けない。