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「感謝を形に」2年・鈴木郁也

 

🌟鈴木郁也(スズキ フミヤ)
⚽️FC東京U-15深川 → FC東京U-18

 


 

 

私がこの組織に来たのは2017年4月下旬でした。大雨の中、ランテストを受け合格し、この組織への一歩を踏み入れました。「関東リーグに出て、ゴールを決める」この様な目標を当時の私はすぐにできるだろうと思っていました。現実は違いましたね。甘々な自分に厳しい現実を突きつけられました。ア式に入り、多くの期間を怪我で過ごすことになりました。1年の怪我の時は治ればすぐに試合にも関われるだろう、入部もすぐに認められると勘違いし、ケガという現状と向き合わずに時間が過ぎていきました。1年であった私はやらなければならない仕事だけを適当にこなす日々を過ごしました。そんなことを繰り返しているうちに半年が経ち、入部することは認められたもののシーズンが終わり、新チームになりました。

 

2年になり、新チーム始動というタイミングで怪我をして離脱、またリハビリ生活が始まりました。自分と向き合い、自分のやれることは精一杯やり続けました。同期を中心にサッカーに対するアプローチ、リハビリ、食生活の改善など少しずつ自分で何かを変えようとし始めました。3か月の期間を経て、ようやく復帰しました。しかし、たった1か月でまた離脱。これまでずっとやってきたサッカーだったけど「あー、もうこれまでなのかもしれない」そう思ったのが正直なところです。

 

これが今年の夏明けまでの私のア式生活の歩みです。最初は今の私の思いや考えだけについて書こうと考えていました。しかし、これまでの鈴木郁也を知ってもらったうえでこれから私がア式で何をしていくのかを伝えたいと思いました。私は他人とあまり関わろうとしないような性格なので誰かに自分の思いや目標をほとんど話すことがありません。いつも、何を考えているのか分からないと良く周りから言われます。しかし、今回ここでしっかりと自分の思い、考えを一度伝えます。

 

冒頭にも書きましたが「関東リーグに出て、ゴールを決める」、「試合で活躍する」これが最初の目標でした。しかし、現在の私の目標は入部当初から変化しています。もちろん、サッカーをする場なのでサッカーで結果を残すことは一つの目標であることに変わりはありませんが、私がこのア式で成し遂げたい最終的な大きな目標は支えてくれた人への「感謝を形に」。これです。このア式にきてサッカーで活躍することだけを考えていました。しかし、ケガに苦しみました。そこから、関東リーグでゴールを決めるまでの長い期間は両親、同期達に主に支えられました。そのおかげで私は関東リーグでゴールを決めることをまずは達成させることが出来ました。なので、私は支えてくれた人に感謝を形に示してこのア式を卒団し、社会に出ていくことに決めました。

 

その大きな目標を成し遂げるための今現在の目標は「サッカーを怪我無くやり続けて来シーズンにつなげること」です。そんなことかと思われるかもしれませんが、私にはとても大切なことです。もちろん、残りの関東リーグ、インカレに向けて毎日懸命に励み続けます。しかし、今の私に必要なことはまずはサッカーをし続けること。そして、一日でも早く自分の納得いくプレーができる基準まで持っていくことです。試合に出られない日々が続いたとしても焦りません。周りの評価ではなく私自身の問題だからです。正直、怪我だけのせいにはしたくはありませんが怪我のせいでこの約2年は自分のサッカーでの成長はほぼなかった。しかし、私にはサッカーをやり続けてプレーする時間があれば必ずピッチの上で支えてくれた人のために、そして自分のためにも成長した姿を示すことができると信じています。そのための第一歩が怪我無くシーズンをやりきることです。これをやりきると次の目標に進んでいけます。目標達成のために自分に必要なことを分析し、段階的に目標を立て、それを行動に移していくことが出来ることは私の強みだし、このア式に来て、怪我を繰り返したことによって成長できた部分でもあります。今までは怪我でサッカーのできない時間は無駄だと思っていました。でも違いました。もちろん、怪我をしないことがベストではありますが、怪我しているときの自分の方がいろんなことを客観的に観ることができ、自分に向き合う時間が増え、多くのことに気付けます。この私の怪我の期間は無駄じゃなかった、そう思えるようにしていきます。

 

「感謝を形に」

これを成し遂げる方法はサッカーだけではありません。成長した姿を両親や仲間、今まで支えてくれた方々に伝えたい。その方法はこのア式では様々な形で示すことができます。レゾンデートル(存在意義)、この言葉はア式では頻繁に使われています。私の一番のレゾンデートルはピッチの上で戦うことだと考えていました。もちろんそうです。この先も変わりません。しかし、このア式で多くの経験をし、様々な周りからの刺激を受けたことで私のレゾンデートルの幅は広げていけると感じています。この組織にサッカーだけを私はやりに来たわけではありません。あと2年もすれば社会に出ていくという中で最後の教育機関である早稲田大学、早稲田大学ア式蹴球部で自分の強み、社会に出て発揮できる自分にしかないレゾンデートルを示すことが成長した自分を感謝で形にすることだと思っています。そのためにサッカーはもちろんのこと、サッカー以外のことで何かできることを考え、まずはいろいろとチャレンジしていく。しかし、それが失敗に終わるかもしれません。でも、多くのことに果敢にチャレンジできる場があること、それが学生の最大の強みです。その機会を逃すわけには行きません。ここで必ずサッカー以外での成長も示します。

 

サッカーを本気でするのもこのア式蹴球部での4年間が最後です。2年生の最後の担当ということなのでおまけとして簡単に2年生の紹介をしたいと思います。個性が強く、行動しようとする力がある学年だと思います。サッカーの能力ももちろんある人が多いですが、それだけではなく多岐にわたり、様々な分野でチームのために貢献できる選手が多いです。私は早稲田大学高等学院という男子校の出身なので女性に対する免疫はあまりありませんが私の同期には女性のことになるとこれも俺のレゾンデートルだと言わんばかりに大活躍する面白いやつも多くいます。話を少しそらしてしまいましたが私はこの同期が大好きです。この同期と共にサッカー人生の集大成として最後に良い景色を観るために頑張りたいです。

 

ア式でのこれからの私の目標について、この日記で発信させてもらいました。シンプルにア式でやるべきことを伝えたいという思いでこの日記を書きました。普段はこのようなことをあまり発信しない私が発信したということで周りからの観られる視線が変わるはずです。それをチャンスと捉えて、これからのア式生活を送ります。今後とも、鈴木郁也をよろしくお願いします。