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「千葉健太の想い」3年・千葉健太

 

🌟千葉健太(チバ ケンタ)
⚽️鹿島アントラーズジュニアユース → 鹿島アントラーズユース

 


 

 

 

 

私の左足には、一部の骨がありません。
正確に言うと、なくなってしまいました。

 

 

 

別に同情してほしいわけでも、自分の痛みを
わかって欲しいとかも思っていません。
ただ、この経験をしたことで
本当に多くの人に支えられ
人生において多くのヒントを得ることができました。

その1つを今読んでくれている方々に伝えたいです。

 

 

それは、「想うこと」の重要性である。

 

 

高校生活最後の試合で日本一になることができた。
武田がいた最強軍団、ガンバユースを倒して。
まさに順風満帆、小さい頃からの夢である
「プロサッカー選手になる」ことを目標に
早稲田大学の門を叩いた。

しかし、早稲田に入学してから
全てのことが上手くいかなかった。
というよりも、全てのことが上手くいっていないと
自分の中で想ってしまっていた。

衝撃的な環境の変化、理不尽なア式蹴球部、
自分を守るための上辺な発言・行動、
一緒に入ってきた同期すらも信じることが
できないぐらい、心に余裕はなかった。
ご飯も食べれず、夜も眠れなかった。
サッカーのことなど考えられるわけもなく、
身体が動かなくても、足が痛くても、
ただただグラウンドに出て練習とサポートを
”こなした”
こなしていただけだ。

足の痛みも我慢の限界を超え、検査を受けた。
左足の第五中足骨が疲労骨折をしていた。

ショック??よりも少しホッとしている自分がいた。
あんな環境や状態で、
ベストなパフォーマンスが出せるわけがない。
ア式にいたくないな。サッカーしたくないな。
そう想ってしまった。

 

 

 

すると、その「想い」は、叶ってしまった。
手術の際に骨の中に菌が入ってしまい
ただの骨折が骨髄炎という病気に変わってしまった。

「医療ミスで大変だったな」「運が悪かったな」
と言われる。

 

それもあるかもしれないが、
上手くいかないことを周りのせいにして
逃げようとしていた想いが
少なからず届いてしまったと後悔している。

約3ヶ月で復帰できると言われていた怪我は、
半年、1年と深刻なものになっていった。
ほとんどが入院で1年目から学校にも行けず
精神的にもかなり追いつめられた。
骨の中の菌はなくならず
最後の手術で骨を切除することになってしまった。

「サッカーがまたできるかわからない」
「前例はないから」

全身麻酔から目が覚めて
本当に骨がない足のレントゲンを見せながら
医師にそう告げられた。

落ちるとこまで落ちた。
あの時の想いが、そうさせた。

足の骨がなくてサッカーなんて、できるわけがない。
自分のサッカー人生が終わったと思った。
大学も辞めて働こうと本気で考えた。

環境に慣れ、毎日頑張っている同期。
プロの世界で活躍するユースの仲間を
病室のテレビで眺めることしかできなかった。

まさに絶望だった。
空は毎日曇って見えるし、気づけば涙が溢れている。
そんな日々が続いた。

 

 

 

そんな長い入院生活で自分が救われたのは、
自分を支えてくれている人の多さや愛情だった。
たくさんの人が、お見舞いに来てくれた。
メッセージをくれて勇気づけてくれた。

退院して少しずつ歩けるようになった。
五体満足、普通に生活できることへの
ありがたみを心から感じることができた。

「少しずつこっちでリハビリしてみたらどうだ?」
熊さんと塙さん(ユース時代の監督とトレーナー)の
言葉に救われた。
サッカーができるかなんてわからなかったが
少しずつリハビリを始めた。
環境を変え、
鹿島という13年過ごした慣れ親しんだ地で。

足が動くようになってくると
走りたくなってボールが蹴りたくなった。
また1からだったけど、少しずつ、
できないことができるようになることが嬉しかった。
幼い頃、サッカーを始めた頃のように。
「またサッカーがしたい。」
だんだんと、そう想い始め、その想いは強くなった。

 

 

またしても、「想い」は叶ったんだ。

約1年半〜2年かかってしまったけれど、
自分は今、ア式蹴球部で選手としてプレーしている。
テーピングは必要だが、皆とサッカーをしている。
生きてる。自分がそう感じられる瞬間である。

サッカーができていることが奇跡なんだ。
この奇跡には、
支えてくれた全ての人の想いが詰まっている。

当たり前じゃないんだ。
今ここにいられることも。

【1年生・2年生へ】
ア式での活動は、皆と同じか皆の方が長いのに
偉そうに先輩づらしてごめんなさい。
真面目で高いポテンシャルを持つ皆と
来年も活動できることがすごく楽しみです!

【のびのび3年生へ】
皆が一番しんどい時期にいなかった自分を
また受け入れてくれて本当にありがとう。
来年、絶対また苦しくなる時期もくるでしょう。
共に乗り越えたいです。
ふざけているように見えて、
ここ最近は特にチームの事を一番に、
真剣に考えている皆を知っています。
自分の
”第2のサッカー人生”で出会えた最高の同期です。
絶対に皆で最高の景色を見よう!

【4年生へ】
この代が4年生じゃなければ、
今年のア式蹴球部は成り立たなかったし
今の自分もありません。
戻ってきた自分を受け入れてくれて
チームの重要な役割も任せてくれました。
特に、蓮川雄大という男の偉大さには
自分がちっぽけだと、負けていられないと
感じさせられました。
4年生が築いてくれた新たな伝統をもとに
来年は超えてみせます。必ず!

 

その他にも、スカウト担当の玉井さんや
ア式のメディカルスタッフ、鹿島のドクターの方々、
鹿嶋で治療をしてくれる
君和田先生(仙人)(ゴッドハンド)など
たくさんの人の支えがあって今の自分がいる。
一生忘れてはいけない恩人たちである。

 

 

長々と自分の素直な想いを書いてきましたが、
ここまで読んでくれた方々に少しでも何かを
感じていただけたら嬉しいです。

生きたくても生きられない人がいます。
サッカーがしたくてもできない人がいます。
自分よりも苦しい経験をした人や
今も苦しんでいる人が世の中には、たくさんいます。

では、私たちにできることは何でしょうか?

自分は、そういう人たちのためにも、
毎日を本気で一生懸命に生きることだと思います。
良い時も悪い時も、その日の100%を出し切る。

そして、「想い」を強く持ってみてください。
何かキッカケが必要かもしれません。
「想えば叶う」綺麗事かもしれません。

しかし、想わなければ絶対に叶いません。

想いが力に変わり、想いはプレーでも伝えられます。
その1人1人の想いが、大きな熱となり
大学スポーツの価値を高める。

「日本をリードする存在になる」

新生ア式蹴球部としての素晴らしい想いです。

本当に1人1人が想いを持てているだろうか?
他人事になっていないだろうか?

もう一度、問いただし
新たなシーズンを迎えたいと思います!

「日本をリードする存在になる」ために。

そして、自分自身も
新たな「想い」を探し求めて。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。