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30周年企画『大きな決断』津田弥弥子

本日担当するのはこちらの部員です。

ア女に学生トレーナーとして入部する。このことは私の人生の中で(たった19年ですが)、最も大きな決断だといっても過言ではない。なぜなら、私は今までの人生、自分の意志で何かを決めたことが1度もなかったから。些細なことから進路のことまで、自分自身のことなのに全て両親や友人、周囲の人々に頼りきっていた。理由はわかっている。失敗が怖いから。自分が決めたこと、自分の意志に自信がなかったから。自分の意志ではなく周囲の人によって選択した道なら、自分にとって不都合なこと、不利なこと、嫌なことがあったとき、その道を選ぶよう勧めた他人のせいにできる。自分は悪くない、自分のせいではない、と言い聞かせて逃げてきた。原因は自分だというのに。私は自分自身、自分自身の決断に責任を持つことを何よりも恐れていた。

そういう意味でア女に入部することは、私が初めて、誰かに頼らず、自分の意志で、自分の強い意志で決断したことだ。ア女に見学に来るまでは、部活動に入部することすら悩んでいた。部活に励む周囲の友人の影響で、学生トレーナーとして部活動に入部するという選択肢が出てきたわけだが、普通の大学生として、授業やサークル、バイトをして大学生活を送ろうとしていた私にとって、部活に入部することはかなりの覚悟がいることだった。遊ぶ時間はあるのか?バイトする暇ある?4年間やっていける?マイナスのことばかり頭に浮かぶ一方だった。その上、そんな未練たっぷりの、生半可な気持ちで早稲田大学の体育会に入るべきではないということもわかっていた。でも、入るからには4年間、何があっても全力でやり尽くしたい。だから、「別に部活動に入ることを強制されているわけではない。頭で色々考えず、見学に行って、雰囲気、人、直感でもし入りたい、という部活があったら迷わず入部しよう。少しでも躊躇うことがあったら部活に入ること自体をやめればいい」そう楽な気持ちでいようと努めた。

そんな中で行ったア女の見学。(ある部活の学生トレーナーが、トレーナーとしての経験を積める部活としてア女を紹介してくださり、そこで初めてア女の存在を知った。)「ここだ」「入りたい」素直にそう思った。練習前やピッチ外では賑やかでニコニコ面白い選手の、ピッチでの真剣な姿。本気で日本一を目指して本気でサッカーに打ち込む姿。サッカーを観戦したこともやったこともない私が、選手のサッカーをする姿にただただ目を奪われた。感動した。かっこよかった。大袈裟だと思うかもしれない。選手にとってはただの練習の一環、ゲームの1つだったかもしれない。しかし私はそれを見て、あの意志の弱かった私が、初めて、誰に何を言われても、親に反対されても、絶対に入りたい、4年間ここなら頑張れる、と思えた。

「初心忘るべからず」
初めてア女に見学に来たときの、選手のプレーを見たときの、あの気持ちを絶対に忘れたくない。この先、辛い、逃げたい、辞めたい、と思うときが必ず来るだろう。自分自身の決断を恨むときが来るかもしれない。そんなときは初心に立ち返る。あのときの気持ちを思い出す。初めて自分自身で選んだ道。ア女に出会っていなかったら、大学で部活動に入ることは諦めていたはずだ。誰のせいにもせず、逃げず、自分が選んだ道を、自信を持って胸を張ってひたすらつき進んでいきたい。

まだ学生トレーナーとしてスタート地点にすら立てていない私ですが、チームに貢献できるよう、トレーナーとしても人としても、常に向上心を持ち、成長していきたいです。
4年間、精一杯がんばります。
拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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以上です。
明日もお楽しみに。