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4年生の想い『全ての起こることには意味がある』金城実希

全ての起こることには意味がある。
この言葉が本当であれば、ア女での4年間全てのつじつまが合う(ような気がする)。

ア女が何の略かも知らずに見学に来て、すぐさまア女の本気な雰囲気、チーム全員で競創する姿に魅了され入部を即決した。
家族には事後報告だった。
トレーナーの右も左もわからないまま、同期3人で毎週末行われるトレーナーミーティングにくらいつくのに必死だった1年目。
シーズン終了間際、インカレ開幕直前に学年で大きなミスを犯した。
完全に“慣れ”から来る気の緩み。起こるべくして起こったミスだった。
インカレ準優勝。
偉大な四年生の涙は今でも鮮明に覚えている。

昨シーズンの悔しさを晴らすべく、エンジン全開でスタートした2年目。
ア女の環境にもトレーナーの仕事にもだいぶ慣れて、任せてもらえることにやりがいを感じていた。
“一流の選手を相手にするには自分も一流にならないといけない”
とある人との出会いからトレーナーとしての軸ができた。
今シーズンこそは日本一を奪還する。このチームで頂を取る。
同期のトレーナーと、どんな時もひたすら前だけを向いて走り続けた。
インカレ準優勝。
大好きな先輩たちとのシーズンも日本一は獲れずに終わった。
“あと一歩“が遠かった。

心機一転、3年目。
それまでの2年間の反省を活かし、学生スタッフ間でも沢山要求し合った。
様々なことが軌道に乗り始め、1,2年の時にプロットしてきた点がうっすらと線になるときの嬉しさが日々のモチベーションだった。
そんな中迎えたア女勝負の月、12月。
なかなか勝てない。勝ちきれない。
そして迎えたインカレ
初戦敗退。
ア女勝負の月、12月。
1試合も勝てなかった。
自分たちに残ったのは、頂とは異なった受け入れるにはあまりにも残酷すぎる4文字だけだった。
“偶然勝つ試合はあるけれど、偶然負ける試合はない。”
インカレ直後、自分の中で何かがガツンときた。
この言葉通りだった。
この言葉通りでしかなかった。
負けるべくして負けた。

準優勝、準優勝、初戦敗退。
何においてもチャレンジャーな4年目、俗に言う“自分らの代”。
昨シーズンのうっすらとした線をぶっとい線にして、挑越する。
これまで以上にギアを上げて迎えたシーズンイン。
ありとあらゆることを“想定内”にし、
イレギュラーが起きたとしても臨機応変に対応する。
それをひたすらに永遠と繰り返してきたシーズン前期。
途中からはちょっとやそっとのことでは動じなくなった。
後期は毎日がイレギュラーの連続だった。
それでも不思議と、苦しい。投げ出したい。とは一度も思わなかった。
周りには絶大な信頼を寄せる同期がいる。
どんな時もチームを盛り上げてくれる後輩がいる。
そして何より、常に私の隣にはこれまでのアップダウンの全てを共にしてきた相棒がいる。
我々2人の4年間をつぎ込んだ“傾向と対策”には、我ながら絶対的な自信がある。

充実した日々は一瞬で過ぎていった。
気付けばまたア女勝負の月。
4回目の12月。

全ての起こることには意味がある。
この言葉が本当であれば、
二度の準優勝も、
現実としては残酷すぎた初戦敗退も、
これまでの4年間の全ての勝ちにも負けにも、
全てに意味がある。

勝ちを喜びで終わらせない。
負けを負けで終わらせない。

全ての起こることには意味がある。

その意味を見出すことが出来るのがア女の強みだ。

4回目の12月。
この12月に起こることにはどのような意味があるのだろう。
どんなことも、やると決めたらやる ただそれだけ。
大好きなサッカーを楽しむ。
ア女として貫き通すだけだ。

何にもかえ難い大好きな同期、
どんなときも一緒に戦ってくれる後輩たち、
グラウンドでの戦友学生スタッフのみんな。
ア女の心臓主務、思考さえもシンクロしている相棒。
(ベンチワークは私たちトリオにお任せください。)
そんなみんなと一緒に闘える最後の大会まで残り8日。

支えてくれる方々への感謝を胸に、
西が丘でのまだ見ぬ景色を追い求め最後までア女にコミットする。
自分にできる事を全力で、自分にしかできないことを丁寧に。
残りの8日もア女のみんなと丁寧に積み上げ、挑越する。

Last, but not least. 愛する家族へ
我の強い私を一度も否定することなく、どんな時も全力のバックアップをありがとう。
いつも前に進むモチベーションでいてくれてありがとう。
愛する家族の存在がなければ今の私はいません。
いっぺーにふぇーでーびる。
そして、これからもゆたしくうにげーさびら。

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「負けるべくして負けた」
二度の準優勝も、残酷すぎた初戦敗退にも、
全てに意味があった。

同じように、
彼女がア女のために尽くしてきた4年間にも
全て意味があるはずだ。

「自分にできることを全力で
自分にしかできないことを丁寧に」
最後まで最善を尽くし続ける彼女の姿は
ア女の原動力へと変わり、
必ず『頂』へと導いてくれるだろう。

菊池