diary-women

4年生の想い『このチームで勝ちたい理由』山下夏季

YouTubeでインカレ決勝のライブ配信を観ていたあの日から、
もう1年が経とうとしています。
あの悔しさは今でも忘れられません。

活動自粛の選択を余儀なくされた時、
直前まで準備していた最後の夏合宿を中止した時、
目標としていた4冠が獲れないと気づいた時、
リーグ戦での1勝が遠く感じた時、
自分の未熟さによって引き起こしたミスで、
大切な後輩やチームに迷惑をかけてしまった時、
コロナによって膨大に増えた仕事量に押しつぶされそうな時、

それでも、
全員が揃って練習再開した時、
関東リーグで2年ぶりの優勝が決まった時、
3試合ぶりに公式戦で勝利をおさめた時、
1つ1つのアウェー戦や遠征を終えた時、
嬉しさよりも安心感が私の中に生まれていた。

これが4年生か、と思った。
4年生として過ごしたこの1年は本当に苦しかった。

偉大な先輩MGが引退する時に、残していった言葉
「日本一になるために私たち(マネージャー)ができること、を探し続けてほしい」
最近やっと少し答えが見えてきたような気がした。
ア女のみんな1人1人を果物の果実として、
その木になろうって決めた。
みんなの幹になろう、強くあれ、そう決めた。
チーム全員が常100%果実の状態でいることは難しい。
時にはみんなからは見えないような場所で、
陰となって過ごしたい、そんな時もある
そんな時でも、
ア女の木からは完全に落ちないように、
そっと手を差し伸べられるような人になりたいと思った。
最後このチームが終わるときに、
全員が笑って終わることができるかどうか、
その時に私が役目を果たす事ができたか。

私が苦しい時に
毎日様々な思いを抱えながらも全力でプレーし、
グラウンドに背を向けるように自身のリハビリと向き合ったり、
役職に学年にとらわれずチームのために行動してくれたり、
そんな多くの仲間の姿を見て、
パワーをもらうことができました。
これがチームだな、強いチームだなって心から思いました。
私も誰かにパワーを与えることはできたのでしょうか。
もしいたらこっそり連絡ください。
泣いて喜びます。

そしてこの苦しい1年間を私が乗り越えることができた2つ目の理由。
それはシーズン最初に自分と約束したから。
『何があっても絶対に走り続ける』ということ。

約2時間の毎日の練習、絶対に妥協はしたくなかった。
こだわれるところはとことんこだわろう、
その1つ1つの行動に意味を持たせよう、
チームの勝利に1%でも貢献できる練習にしよう。
声を出して盛り上げようとしたことだって、
グリット作りの究極を突き詰めようとしたことだって、
選手が気づくか気づかないか分からないような些細なことも全部。
練習後の動画アップロード1つだってそう。
ア女のみなさん、概要欄見た事ありますか。
まだ見た事ない人はぜひ(笑)

マネージャーが毎日グラウンドに立つ事は珍しいと思う。
その時間に事務作業をしたら効率は良くなると思う。
それでもマネージャーがグラウンドに立ち続ける意味がア女にはある。
そしてそれがア女の強さに繋がると私は思っています。

パソコンと睨めっこした時間も、
全部投げ出そうと思って泣きながら部室を飛び出したことも、
泣きすぎて過呼吸になりかけたことも、
私はそれだけこのチームに全てを懸けてきた。
このチームで勝ちたいから。

その想いだけでここまで走り切ることができた。
そして私を強くしてくれた。
4年間で私自身本当に強くなったと思います。
白黒はっきりつけたがりなところ、
ベクトルが外に向いてしまいがちなところ、
自ら壁を作ってしまうところ、
まず自分の弱さに目を向けようとしたところ、
少しでも克服しようと試みたこと、
今でも毎日向き合い続けてます。

それらをカバーできる程のスキルを身につけることができた。
その自信は誰よりもあります。

部活に集中できるようにグラウンド近くの寮に住ませてくれた両親、
「自分で決めた道でしょ」の一言で
負けず嫌いの私がやる気になるのをわかっている姉、
最高の癒しを与えてくれる愛犬のいちご。
4年間沢山のわがままを聞いてくれた寮母さん・寮長。
いつでも話聞いてくれた高校の友人たち。
ここには書ききれない程沢山の方々に支えられて、
私は強くなる事ができました。
ありがとうございました。

そして、いつもア女を応援してくださるファンの皆様へ。
今年は2年ぶりに有観客試合が行われました。
改めてア女が多くの方に愛されているチームだと感じる事ができました。
そんなチームで4年間、マネージャーをする事ができて本当に幸せでした。
これからもア女の応援よろしくお願いします。

ア女の後輩たちへ。
この1年間本当にいろいろな事がありました。苦しかったね。
それでも最後まで4年生についてきてくれてありがとう。
みんなから貰った愛と糖分が今の私を作ってくれています。
泣いているとすぐに突っ込まれるので、
1/6まで私は絶対に涙を我慢します(笑)
最後までこんなマネージャーだけどよろしくね。

そして最後にアジョコング(同期)へ。
私をマネージャーとして受け入れてくれてありがとう。
最後まで一緒に戦うよ。

日本一へのラストチャンス。
残されたのは4試合。
ラスト1秒までこのチームで戦います。

最近練習でも4年間を思い出して泣きそうになっていますが、優勝した瞬間、感情を爆発させたいと思います。

そして、チーム全員で笑うことができますように。

さあ行こう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マネージャーの頑張りは
目に見えないことの方が多い
でもそれが、
ア女の「当たり前」を支えてきた

チームの心臓であるという責任感
自分が立ち止まると、
この組織は動かなくなる
何度もプレッシャーに押しつぶされ
全てを投げだしたくなった

それでも
「ア女のために」
「このチームで勝ちたい」
その想いがあったから
ここまで走り続けてこれた

その姿勢は
インカレでもア女一人一人の
心の支えとなり
頂への道標となるだろう

菊池