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4年生の想い『周りを見渡すと、そこには最高の仲間たちがいました。』近澤澪菜

本日からインカレカウントダウン 〜4年生の想い〜 を更新していきます。
是非ご覧ください!!

2019年1月20日、私は西が丘にいた。

ア女史上初の4連覇の瞬間を、目に焼き付けよう、心に刻み込まなくてはと思って。
躍動する先輩方、会場の熱気、鳴り響く応援。
春からこの組織の一員になれる。すでに色々な感情がこみ上げていた。

試合終了の笛がなった。
結果は準優勝。
この瞬間、自分の中での大きな目標ができた。

“インカレ4連覇”
(後にこれがどれだけ難しいことかを知る。)

帰り道、十文字高校の井上萌ちゃんに会った。
「澪菜!同期にGKがいてすごい嬉しい!4年間頑張ろうね!!」
この時はしっかりと人見知りを発揮してしまい、萌が一方的に話している感じだったけど、
言われてとても嬉しかったのを覚えている。

1年目、ほぼ怪我。
結構ワクワクで入部したのに、呆気なく撃沈。
サッカーの楽しさは見出せなかった。
リハビリをこなしている間に、みんなと気持ち的な部分で離れていく感じがして、でもそれを相談する人も特にいなくて。
復帰したと思えば、納得できるプレーなんか一つもなくて。

それでも自分なりの頑張り方は見つけた。

2年目、基本はベンチ。たまに怪我。
「2番手はいつでも出れる最高の準備をしておく」
複雑な気持ちではあったけど、時間をかけて、沢山積み重ねた。
そして、なんとインカレで自分に出番が。
自分自身に何度も“大丈夫”と言い聞かせ、ピッチに立った。

圧倒的力不足、準備不足。
最高の準備は出来てた“つもり”だったみたい。
ピンチを防げない、チームを勝たせるGKになれてない現実が胸を突き刺した。
ただただ悔しかった。

だけどこの経験をしなければ、強くなれかったんだろうな。

3年目、シーズン入りは怪我、復帰後は有難いことにスタメン起用。
だけど、シーズン前半は本気でア女を辞めようとした。
苦しくて、耐えられなかった。いる意味が分からなくなった。

だけどさすがア女。
いろんな考え方を持っている人がいるし、まぁ熱量がすごい。
1人で抱え込まないでよかった。
目には見えない、ほんのわずかな “希望” “可能性” を信じてみた。
不安だったし辛いこともあったけど、覚悟を決めた以上、逃げ出さなかった。

なんとか抜け出したら、毎日が楽しいったらありゃしない。
GKとしての確かな成長が感じられたし、チームが勝つために何をしたらいいのか、考えて、行動にうつすことが楽しかった。
無失点でインカレ優勝だなんて、続けてよかったな。って心の底から思う。

もしかしたらア女のみんなとか、この先似たようなことがあるかもね。
だから、これだけは伝えておこうと思う。

「大丈夫、乗り越えられる。」

4年目、副将。
これまでの3年間で“チームのために”という思いが強くなった。
チームを前で引っ張るのではなくて、後ろから支えていきたいなって思って副将に立候補。
この選択は間違っていなかったと今でも思っている。
だけど、蓋を開けてみたら葛藤の連続。
毎年4年生はとても大変そうだったのを見てきていたから、それなりの覚悟を持っていたけど、想像を遥かに上回ってきた。

チームの課題をしっかり修正していきたいのに、試合はもう明日、みたいな日々。

自分のプレー、
チームの課題、
チームの雰囲気、
後輩たちのモチベーション。

色んなことを考えすぎて何か起きた時に、
「これも全部自分のせいだ」
ってキャパオーバーに何度もなってしまった。

だけど、

底抜けに明るい真穂が、いつも笑わせてくれて、
並々ならぬ奈美が、大丈夫だよって寄り添ってくれて、
ムードメーカーの真央が、たくさん元気をくれて、
超ストイックな萌が、色んな相談に乗ってくれて、
頼れるシャーンが、愚直に取り組む姿勢を示し続けてくれて、
何でも出来る雛が、本音でぶつかる大切さを教えてくれて、
誰よりもチームを想う和夏が、いつも前を向かせてくれた。

本当にありがとう。
みんな不器用だけど、素直で、熱くて、人想い。
あともう少し、一緒に頑張ろうか。

GK’sの2人にも本当に感謝してる。
いつも大爆笑しながら練習したね。
2人のプレーからは学ぶことが沢山あったし、今でも学んでる。
1つしかないポジションだから、悔しい思いを何度もしたと思うけど、笑顔で送り出してくれてありがとう。枯れそうなくらい声を出して応援してくれてありがとう。
全部届いてたよ。だから頑張れた。
最後まで3人で高め合っていこう。

ああ、サッカー人生の最後をここで過ごせて本当によかったな。

ア女に来て、沢山の人と出会い、沢山の経験をした。
夏合宿の時に部荷物でミスして超怒られたり、
バー当てで内田さんにジュースを奢ってもらったり、
部室でくだらない話で熱くなったり、
照明の消えたグランドで後輩と話したり、
学年MTG の時に8人で円陣しちゃったり、
悔しくて、電車で泣きながら帰ったり、
ふたご座流星群を見て大はしゃぎしたり、
試合に勝てたことが嬉しくて、みんなとハグしたり。

どの経験も最高だった。
でもあと1つ、経験しときたいこと?
いや、しなくてはいけないことがあって。

“インカレ優勝”

2連覇はとても難しいことだけど、ア女ならできる。
どんな時も全員で乗り越えてきたじゃんか。
最後の最後まで、やったりましょうよ。
全員で戦い抜いて、最高の景色を見にいこう。
よっしゃ、頑張ろっと!

2023年1月6日、西が丘で歓喜の瞬間を。

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折れそうになった時
逃げ出したくなった時
必ず彼女は寄り添い
そっと手を差し伸べてくれた

それは、彼女自身が
怪我に苦しみ続けた日々も
誰より悔しんだあの試合後も
仲間と自分を信じ
努力し続け、乗り越えてきたからこそだ

“チームのために”
と仲間を想う彼女の気持ちが
ア女を強くする

どんな時も
前だけを見て走っていこう
大丈夫
後ろには
彼女がいるから

木南