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『Another Story』 3年 生谷寧々

本日の担当は、3年生谷寧々です!

普段多くを語らない彼女が自身の言葉で想いを綴った。
ある2試合から導き出された答え。
不器用ながらも愚直に自分と向き合う彼女の姿勢に、心打たれる部員は少なくないはずだ。
彼女の強い決意、是非ご覧ください🙌

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日々更新してくれているinside storyを読んで、私はたくさんの元気をもらっている。
みんなそれぞれ何らかの壁にぶつかり、悩み、乗り越え、今日もグラウンドにいる。
仲間の今まで知らなかった意外な過去も知れた。そしてこれから明かされるstoryも、とても楽しみだ。

たくさんの人が見てくださっているこの場で、自分のことを曝け出すことにとても抵抗があるが、このアカウントの最初の投稿にある「ア女、note始めます。」という記事を読んで私の考えは変わった。

なんのためにこの文章を書くのか。

改めて考え直した結果、今年は少しだけ勇気を出して私のinside storyを書き残す。
なんの捻りもない、ごく普通の日常で、ありきたりな文章であるが、私の言葉で私の想いを綴る。
私がみんなから元気をもらったように、これを見た誰かに何かを与えられたならば、本望である。

今シーズン、多くの部員の心に刻まれているであろう出来事がある。
それは、5月20日の関東リーグVONDS戦。
試合が終わる瞬間、勝利を掴んだ瞬間、みんなと喜び合った瞬間。
本当に嬉しかった。
たしかに嬉しかった。
だけど、私はその試合、ピッチに立つことができなかった。試合終了間際も、みんながボロボロになるまで必死になって戦っていたのに、自分は何もできなかった。力の限り、みんなを鼓舞する声だけは出していたつもりだが、正直言って内心は辛かった。
なぜか自分だけがその場の雰囲気に取り残されている感じがした。
そして試合が終わった。みんなで抱き合って喜んだ。まるで憧れの青春マンガの一コマのような瞬間だった。感動的だった。
私の目からも涙がこぼれた。
しかしそれはみんなと同じ嬉し涙だけではない。
悔し涙だった。
みんなが身を削って一生懸命戦って、辿り着いた勝利という素晴らしい結果なのに、ただ嬉しいだけの感情で終わらせることはできなかった。
振り返ってみても、なんとも言い表せない複雑な感情だった。

怪我をしているわけでもない。調子が悪いわけでもない。
なのにどうして、数少ない人数の中で自分だけが、、、
実力がないのはわかっていた。下手くそなのもわかっていた。自分が出たところで何もできずに、むしろチームの足を引っ張ってしまいそうな予感もしていた。そんな考えだから、もちろん自信もなかった。ここが自分の弱さなのかもしれないとも思った。
自分について自分が1番わかっているはずなのに、この現状に納得できない自分がいる。
だから悔しい。だから涙がでる。だから素直に喜べない。
今まで一緒に練習してきたはずの仲間とも大きな差を感じ、距離を感じ、しばらくみんなに話しかけるのも怖くなったくらいだ。そんな日々は、孤独で辛く悲しい日々だった。

これが5月20日のリーグ戦勝利に隠されたAnother Storyだ。

思えば、昨シーズンも同じような出来事があった。
しかし、その時感じた感覚は、これとは全くの別物であった。
ホームでの勝利を飾った関カレの一戦。私は櫓の上で配信のビデオを撮りながら、ピッチで活躍する選手が点を決めてくれることをただひたすら祈っていた。
同点に追いつかれた状況の中でも、ずっとずっと、ピッチで戦う仲間を信じていた。
すると、願いは叶い、ア女は見事に均衡を破り、勝利を収めることができた。なかなか勝てない悪い流れを断ち切った。
この時は、純粋に嬉しかった。勝ち点3を掴み取ったことに心の底から感動した。
みんなで掴んだ勝利だと思えた。

同じように思えるこの2つの出来事に対する、私の感情の違いはなにか。冷静である今だからこそ考えてみた。
私が導き出した答えは、
「試合に出ることがもう少しで届きそうであったかどうかの違い」
である。
わかりにくい表現になってしまったが、ずっと悩んで私が辿り着いた答えはこれだ。
去年までの自分は、どんな試合も勝てば素直に嬉しいし、負けたらとても悲しい気持ちになった。振り返ってみると、試合に出ているみんなを間近で応援している、まるでア女のファンであるかのような選手であった。それくらい、試合に出るということが遠く感じた。

だけど今年は違う。人数が少ないこともあるが、もう少しで試合に出られそう、と思う回数が増えた。
この立場で言うのもおこがましいことだが、どうして試合に出られないのか、と思うことも増えた。
その度に落ち込み、悩み、考えた。しかし、納得がいく答えは未だに見つからない。
だが、良く言えばこれは、去年より少しは成長したということではないだろうか。
試合への憧れから試合に出たいという願望に変わったことは、あくまで自分の中では大きな成長だと思う。

ある人が教えてくれた。
「これだけ人数が少ない中で試合に出られなかったということは、これは寧々だけが味わうことができた経験なんだよ」と。

またある人が教えてくれた。
「努力している時と、それが評価される時と、それが結果に結びつく時は、決して同時には来ないんだよ」と。

これらの言葉を胸に、私は今日も挫けずに頑張る。
残された1年半の間に、自分に足りないものを見つける。
そして必ず、タイムリミットが来る前に、サッカーを攻略してみせる。

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以上です。
本日もご覧いただきありがとうございます。
明日もお楽しみに!
浦部