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4年生の想い『親愛なるア女のみんなへ』菊池朋香

本日の担当は #MG 菊池朋香です!

2024年1月6日14時50分、場所は西が丘。
臙脂の戦士達がピッチ上で喜び叫び、そこにベンチメンバーが駆け寄る。
そんなみんなの姿を見た私は号泣のあまり、ベンチでうずくまる。
そこに同期が来てくれて、泣きながら抱き合う。

最近は、毎日そんな想像をしてから眠りにつきます。
イメトレは十分。あとは当日を迎えるだけ。
とはいえ、このインカレに懸けてきた分、
不安と緊張が押し寄せていますが、
残りの日々、私にできる全てのことをやり尽くそうと思います。

本当に色々なことがあった4年間。色々ありすぎました。
数え切れないくらい泣きました。

いつだって余裕がなくて、バタバタしていて、
自分の要領の悪さに、自分の不器用さに、自分の視野の狭さに、
「なんで私ってこんなダメダメなんだろう」と感じては、
何度も涙を流しましたが、
最近ではようやく、何度転んでも立ち上がる自分の事を少し誇らしく思えるようになりました。

最後のア女日記。
飾らず、ありのままに、私らしさ満載の文章を書いてみようと思います。
是非、読んでいただけると嬉しいです。

タイトルはずっと決めていました。

親愛なるア女のみんなへ

私はア女のみんなを誰よりも愛している自信があります。

ア女のことが好きだから、大好きなみんなの力になりたくて、
4年間、マネージャーを続けてきました。

よく選手たちに「朋香いつもありがとう」「朋香さんいつもありがとう」と言われますが、
ありがとうと伝えたいのは私の方です。

みんながいたから、私はここまで来れた。
本当にありがとう。

サッカー未経験者で、そもそもサッカーなんてW杯くらいしか見たことなかったけど、
2020年3月24日に
たまたまインスタグラムで流れてきた
現4年生たちが「同期募集中です!」と言っている動画を見て、
直感でこの子たちと同期になりたいと思い、入部を決めました。

「4・4・2」って何か分からないし、
サイドバック、センターバックはいいとして
ボランチってどこか分からないし、
素人あるある「オフサイド理解できない」
もちろん私も理解できませんでした。

でもそんな私でも、
キックオフ直前の相手を見て「今日の相手は3・4・3ね」って分かるようになったし
あのボランチ上手いなあって思えるようになった。

これも初歩的な質問を繰り返す私に
みんなが懲りることなくサッカーを教え続けてくれたから。
本当にありがとう。

振り返ってみると、4年間で色んなことが変わりました。
自分も、周りの環境も。
そんな中で私には2つ、1年生の頃から変わらず大切にしてきたことがあります。

1つ目、
「毎日を全力で過ごすこと」

ボール拾いの時の全力ダッシュ、4年間続けてきました。
みんなが必死にプレーしてるのに、ただ見ているだけは嫌だったから、
少しでも選手の力になりたくて、
飛んでいったボールは全力で走って拾いにいっていました。

選手には足が遅いだとか、フォームが変だと笑われますが、
私の中ではあれが「全力ダッシュ」です。
まだまだボール拾いダッシュしたいので、
シュート練習の時のクリア、思いっきり蹴ってね。

良いプレーがあった時に言う「ナイス!」、これも4年間全力で叫び続けてきました。
私の武器はよく通る声です。
サッカーをよく理解していない1年生の時から、
素人の私でも分かるくらい良いプレーが出た時は
「ナイス!」と言い続けてきました。

4年間で仲間を鼓舞する言葉のレパートリーも増え、
練習中はもちろん、試合中もどの大学のマネージャーよりも
仲間を鼓舞する声を出し続けてきた自信があります。
まだまだ「ナイス!」って叫びたいから、
インカレでもナイスプレー連発させてね。

ピッチ内だけではなく、
ピッチ外の仕事も私なりに4年間全力で取り組んできました。

自他共に認める要領の悪さで、常に仕事に追われていましたが、
財務の資料作りも、各種登録の申請も、遠征前のオリジナル要項作りも、
全て全力でこなしてきたつもりです。
今シーズン、週の始めに部室の扉に貼った、
みんなへの想いを書いたあの紙だって、1枚1枚気持ちを込めて作りました。

なぜここまで全力で過ごしてきたのか。
今を全力で生き続けた人は、いつか必ず勝つことを知っているから。
ア女での4年間でそう確信したんです。

よく色んな人に言われました。
「全部に全力を注がなくても良いんじゃない?」とか
「頑張りすぎないで!」とか。
我ながら、自分で生きづらい人生にしているなと思ったこともあったけれど、
「毎日全力で生きる」これが私なんです。

プライベートも部活も何もかもが上手くいかない時も、
こんなに頑張っても結果がついてこないんだと絶望した時も、
頑張り方を、踏ん張り方を忘れ、チームを離れた時もあったけど、

その時の「今」を全力で生きていた過去の私がいたから、
手を差し伸べてくれる人、どんな私も受け入れてくれる人がいて、
その人たちの支えがあったからこそ、
乗り越えられ、目標を達成できた瞬間が何度もありました。

全力で日々を過ごしていたら、なるようになる。
いつか、必ず勝つことができる。

どんな時も自分にできる全力を尽くしていれば、
苦しい時、辛い時に、過去の自分が今の自分を助けてくれるんです。
そして先の見えない日々が続いていたとしても、
必ず過去の自分が、良い方向に導いてくれる。

だから私はみんなに伝えたい。

リーグ戦で中々勝ち点を積み上げられない時も、
仲間とギクシャクしてチームの雰囲気が悪くなった時も、
復帰できたと思ったら、また怪我をしてしまった時も、
ゴールにことごとく嫌われ、点が取れなかった時も、

それぞれが、その時の「今」に向き合って、
精一杯出来ることを全力で積み上げてきたと思う。

だから大丈夫。
この先私たちにピンチが訪れたとしても、
積み上げてきた過去の私たちが、必ず助けてくれる。

1番近くでみんなを見てきた私が言うんだから間違いありません。

だからこそ、インカレという大舞台で躍動する未来の私たちの為にも、
今出来ることを全力で積み上げ続けよう。
最後に勝つのはア女だよ。

長くなってしまって本当にごめんなさい。
もう1つ、私が変わらずに大切にしてきたこと。

「ア女のみんなを大切に想うこと」
私のア女生活、この言葉に尽きると思います。

大切に想うあまり、選手それぞれに感情移入しすぎてしまい、
相談を聞いていた側の私が考えすぎてしまうこともありましたが、
それくらいみんなを大切に想い、1人1人と向き合ってきたつもりです。

「今日元気ないな」
練習が終わった後、グラウンドを歩きながら悩みを聞いたり、
「今日のプレーに納得いってないな」
ボール拾いする!と言って自主練を一緒にやってみたり、
「自信なさげな顔してるな」
試合前のアップが終わって円陣までの時間、大丈夫だよ、できるよと声をかけ続けたり、
「最近ずっと浮かない顔してるな」
ロッカーに、応援メッセージ付きのガムテープ貼りつけてみたり。

みんなのことが大切だから、大好きだから、
どうしたら元気になるのか、笑顔になるのか、
どうしたらピッチの上で最大限の力を発揮できるのか、
そんなことばっかり考えて、
必要だと思ったことを全部やってきました。

お節介すぎるし、暑苦しいし、鬱陶しいマネージャーだったと思いますが、
それもこれも、ア女のみんなを大切に想っていたからです。

試合中は未だに「今のってクロス?シュート?」って質問するし、
遠征時の夕食が時間通りに用意されてなかった時、あからさまに慌てるし、
みんなに指示出す時、集合で話す時、大体噛むし、
すぐ泣くし、よく泣くし、
本当にポンコツで、みんなに助けられてばっかりでしたが、

ここまで毎日を全力で過ごせて、
思い出すと愛おしくて仕方がない日々を過ごせたのは、
ア女のみんながいたからです。

どんなに涙が止まらなくなっても、
時間に追われるような日々が続いても、
部活のことから逃げたい日々があっても、

私はやっぱりこの仲間たちと日本一を獲りたかったから、
1人では掲げることすら出来なかった夢を、
みんなと叶えたかったから、
私はア女に居続けました。

だから、最後はみんなと笑って、ア女を去りたいと思います。

今シーズン最後のインカレを前にして、
どうしようもないくらい緊張や不安を感じてる人もいるはず。
ちなみに私はとても緊張してます。
でも、それくらい本気だから、
本気で日本一を獲りたいと思っているから、
緊張もするし、不安になるんだと思う。

だから「気楽に行こう!」なんてみんなに言いません。

不安も緊張もプレッシャーも、真正面から受け止めよう。

不安が無くなることなんてない。
これも4年間で学んだこと。
だから不安やプレッシャーととことん向き合う。
それらの感情に流されないように、振り回されないように、
不安要素は最大限の準備をして1つずつ潰していけばいい。

自ずと残された時間、やるべき事が見えてくるはず。

私は最大限の準備をして、最高のサポートをして、
みんなを120%の状態でピッチに送り出すことを約束します。

だから、ホイッスルが鳴る最後の最後まで、
一緒に闘ってほしいです。
みんな頼んだよ。

大変長くなりましたが、
この場をお借りして最後に同期と家族にも感謝を伝えさせてください。

同期へ
「4年生ってこんなに辛いんだ」「こんなにも上手くいかないんだ」
そう何度も感じたシーズンだったと思う。

でも前期には「失点直後に立て直せず、さらに失点」していたチームが
後期には「失点しても追いつき、勝ち越す」チームに変わった。

これはあの苦しかった時期に、逃げることなく、
沢山話し合って、沢山ぶつかり合いながらも、
「今出来ることを積み上げ続けよう」とブレる事なく、
ピッチ内外でチームを引っ張り続けた4年生がいたからこそ、
ついてきた結果だと思う。本当にありがとう。

良い意味でも悪い意味でも優しすぎて真面目すぎるこの学年。
でも私はそんなみんなが大好きです。
この代のマネージャーに、主務になれて本当に良かった。
私を同期にしてくれてありがとう。

やっぱり最後は10人で笑って終わりたい。
「日本一」という最高の景色を10人で見に行きたい。
私たちなら出来るよ。

ピッチの外は私と舞水に任せて。
ピッチの中は任せたよ。

最後に家族へ

好きなことだけしかやらない4年間を過ごさせてくれてありがとう。
練習が終わって夜遅くに帰ってきては、
家のことはせず、ご飯を食べてお風呂に入って寝るだけ。

そんな家事をしない自分勝手な私に、お母さんから送られてきたLINE。
「何にも出来ないけど、努力だけは世界一。自慢の娘です。」
就活の大事な面接の前、お父さんから送られてきたLINE。
「やれば出来る。朋香は、最強だからな。」
ずっと私の味方でいてくれて、応援してくれてありがとう。

前回のア女日記を読んだ高1の弟から送られてきたLINE。
「ながいです。」
なんだかんだア女のインスタを見てはお母さんに朋香がどうだとか言ってるあたり、
姉のことが大好きなんだと思います。

沢山八つ当たりしてきたけど、本当に大好きで、自慢の家族です。
ゆっくり恩返ししていきます。だからあと少し、応援していてください。

人生を懸けてきたア女生活。
日本一の主務になる為、とにかく突っ走ってきました。
全ての出来事は日本一になる為に必要な事だったんだと思います。

何が起きるか分からないけど、どんな時も私たちは私たちらしく、
誇りを持って闘い続けよう。

日本一、絶対獲ろう。

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選手のため、ア女のため、勝利のために
全身全霊を捧げる彼女

4年間を通して
計り知れない苦難と絶望が訪れ
その度に涙を流す姿を目にしてきた

しかし
何があっても「ア女への愛」は消えることがなかった

常に1人1人に寄り添い鼓舞してくれる
その声に、その姿勢に、その優しさに
私たちは何度も救われた

ア女の勝利は彼女のおかげと言っても過言では無い

そんな彼女の大きな夢
「日本一のマネージャーになる」

この夢を現実にして
彼女にトロフィーを持たせたい
嬉し涙を浮かべる彼女の元へ駆けつけたい

そして
今までの感謝を日本一の景色で体現したい

1月6日14時50分
その瞬間に彼女のすべてが報われるように
最後の最後まで全員で誇りを持って闘おう

大庭