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インカレ特集~四年生の想い・和田麗~

 

ただ率直に。

サッカーをプレーするほとんどの人が思っているの同じように、
私がサッカーをするのは、サッカーが好きだから。だから、私にはやりたいことがたくさんある。プランがある。

昔も今も、サッカーに関して、まだまだ分からないこと、知らないこと、できないことがたくさんある。だから、もっと分かりたい、知りたい、できるようになりたい、そのために行動する。
いろんな試合を観ながら分析したり、本を読んだり、講演会に行ったり、オフの日でもサッカーのことを考えてる。だけど、それを「努力している」とは全く思ってない。それは「好きだから」自然と生じる行動。

それともう一つ、練習。練習は、「できないことをできるようにする、やりたいことを表現する場」だと思って行動している。だから、失敗を重ねて成功したら、すぐ次にやりたいことができる。その成功のために失敗することになる。その繰り返し。

そうやって行動して、私は、入部したばかりの私(ボールをうまく蹴ることもままならず、チームメイトと同じ練習に参加できなかった)と比べたら、成長を遂げることができたんじゃないかと思う。

だけど、2、3年生では試合に出る機会があったものの、4年生になった今、一試合も公式戦に出場することはできていない。それどころか、最近ではベンチ入り、登録メンバー入りすらできていない。

成長と現実、そこにある葛藤。

成長するにつれて、私は、ア女のするサッカーに対する違和感を強く抱くようになった。

どういう風にサッカーをするのか、その答えは決して一つではない。話題になっている、ポジショナルプレーとストーミングだったりサッカーのやり方はたくさんある。試合ごとに、勝てばそれが正解になるし、つまり、正しいサッカーが唯一解に決まることはない。
ただ、どんなサッカーを観ても感じる共通点がある。それは、それぞれのチームの構造が、シンプルでありながらも、より緻密に構成されているということ。(具体例などこれ以上語ると1万字越えそうなので自粛。)

そのような試合を観るたびに、ア女のサッカーに疑問を持った。それと同時にア女の中だけでサッカーを考えてはいけないと思った。
そうやって創り出された、私のプレー。ア女の監督はわかってくれない。だけど、そのプレーを分かる人には分かるはずだ。そんな風に思うこともあった。

サッカーというスポーツは、たくさんの人に愛されている。プレーするだけでなく、観るためにたくさんの人が集まり、お金を出す。それはそうすることに価値があるから。つまり、サッカーを観て楽しいと思うから。

だから、私は観ている人たち、全ての人を楽しませるようなプレーをしたいと思う。そのためには個人としても楽しんでサッカーをして、チームメイトみんなで楽しいサッカーをする必要がある。

そうやって考えた時、監督に評価されないようでは、観ている人、全員を楽しませることなんて夢のまた夢。

今ある現実は「私には実力が足りない」という事実、それだけ。

試合に出れない。
だけど、試合に出たい。

できることなら、試合に出てゴールを決めて、直接、勝利に貢献したい。

これは選手だけでなく、監督やコーチ、マネージャー、すべての人が思っていることだと思う。だけど、それができない監督やコーチ、マネージャーは自分のできること、やるべきことをして、それぞれの役割を果たしている。

では、選手の役割は?
試合に出てプレーすること。
試合の勝利に直接関われる、これは選手にのみ与えられた権利。

そして実際に1試合、90分間プレーするのはピッチにいる22人の選手たち。

だから、私は、プレーする機会を与えられた「1人の選手」として、ピッチに立ちたい。
試合に出れなきゃ意味がない。試合に出れなくても一緒にチームの勝利を祈って応援する?
私は観客じゃない。選手だ。

インカレでもそれは同じ。

90分間の物語の登場人物になりたい。
この物語に関わる人は楽しまずにはいられない。
そんな物語を大好きなチームメイトと一緒に作りたい。
物語は必ず勝利で終わらせる。

最後に、こんな拙い文章を最後まで読んでくれた皆さん、
サッカーへの愛を込めて。
Gracias.

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仲間たちが帰ったグラウンドで黙々とボールを蹴り
携帯で見るのは海外サッカーの試合、オフにまでその研究は続く。
彼女をここまで突き動かすものは、なんだ。
「サッカーが好き」
たったこれだけの想いである。
激しいメンバー争いを強いられる日々の中で
選手たちの根源であるはずのこの気持ちは
上を目指せば目指すほど、本気になればなるほど、
苦しさ、悔しさ、理想と現実間の葛藤で埋もれた心の奥底に、
いつのまにか、隠されてしまう。
彼女にも、そんな過去があったかもしれない。
それでも、その葛藤さえも力に変える強さが、彼女にはあった。
だからこそ、彼女のプレーは見ている人を驚かせる。
だからこそ、彼女のプレーには、強い意志がある。
「これが、私だ。」と、言わんばかりに。
独特な感性がつくりだす、予測不能な彼女のプレーから
きっと誰もが、目を離せなくなる。

以上です。
明日はだれだ?お楽しみに!!
それでは、失礼します!
阪本