第30回全日本大学女子サッカー選手権大会 決勝
1/6 vs 静岡産業大学
13:00 kick off
早稲田 1 (0-0,1-0) 0 静岡産業
【メンバー】
-前半-
近澤、夏目、後藤、加藤、船木、ブラフ、並木、蔵田、髙橋、吉野、廣澤
-後半-
近澤、夏目、後藤、加藤、船木、ブラフ、並木(→築地)、蔵田(→三谷)、髙橋、吉野、廣澤
【得点】
-後半-
53分 後藤若葉
以下、戦評です。
第30回インカレ決勝が、味の素フィールド西が丘で行われた。対する相手は、静岡産業大学。有観客試合として開催していただけること、寒い中運営に携わってくださる方々に敬意を表したい。また、対戦相手あっての決勝。コロナ禍という窮屈を跳ね返し、お互い今日この日を迎えられたことは、相手チームにも尊敬の念を持つ。最後に生き残ってきた2チーム。雌雄を決するその時がきた。
試合前から降り出した雪は、無常にも緑の芝を覆い尽くし、銀世界の中、壮絶な試合となった。前半はア女ボールでキックオフ。試合開始序盤から何度もゴールを脅かすア女。5分、2船木の絶妙なパスに抜け出した9廣澤がシュートを放つも、惜しくもクロスバーに当たる。7分、CKを獲得するも得点には至らない。13分、7蔵田が持ち前のスピードで相手を置き去りにし、最後はクロスに対し9廣澤がシュートを放つも、相手GKに阻まれる。その後14分、2船木からゴール前にゴロで早いクロスが上がるも、惜しくも触ることができない。良い攻撃の形を作り出すが、ゴールが遠いア女。18分、背後を取られピンチになるが、1近澤が飛び出し事なきを得る。20分、10加藤のマイナスのクロスに反応した15吉野がシュートを放つもミートできない。徐々に真緑の芝が真っ白へと変わっていき、滑り始めていく。その後、相手のペースになり守備の時間帯が続く。34分、右サイドで囲みに行くも、奪いきれず放たれたシュートは枠が外れ、失点を免れる。41分、再びチャンスが訪れる。10加藤、7蔵田の4年コンビで右サイドを崩し、7蔵田のクロスに15吉野がシュートを放つも、相手GKの好セーブにより阻まれる。グラウンドには雪が積もり、ピッチコンディションが悪くなる中、多くのチャンスを作り出すも決め切れず0-0で前半終了。
HTには、守備でのプレスをかけるタイミングやポジショニングを修正し、点を取りにいくことを共有する。またピッチ状況を考えたプレーを意識して後半に臨む。
後半は相手ボールでキックオフ。48分、ゴール前の11髙橋がボールを受け、自ら振り向きシュートを放つも、得点には至らない。53分、左サイド高い位置でFKを獲得。一度は跳ね返されるも、こぼれ球を5後藤がダイレクトで放つ。豪快なシュートはゴールに突き刺さる。待望の先制点を奪い1-0。58分、11髙橋が相手陣で自らボールを奪い、自らシュートするも、相手DFに阻まれる。63分、7蔵田→18三谷の交代を行う。66分、クリアボールを跳ね返され、そのままシュートを放たれるも、1近澤が冷静にキャッチ。76分、8並木→30築地の交代を行う。その後、除雪のため試合が一度中断となる。アディショナルタイムは7分となる。91分、チャンスが訪れる。15吉野からのスルーパスに抜け出した18三谷が豪快なシュートを放つも惜しくもバーに弾かれる。その後、相手の猛攻を仕掛けられるも、全員が身体を張った守備で相手を自由にさせない。そして待ちに待った瞬間が訪れる。1-0で試合終了。その瞬間、悲鳴とも取れる歓喜が、ピッチやベンチ、スタンドから西が丘にこだまし、誰彼構わず気付けば抱き合っていた。
2021ア女「挑越」物語は、大団円で完結した。4年ぶりにもぎ取った頂上。その折角の景色は、涙で曇って見えない。言葉にできない。ただただ4年は長かった。白い雪の花吹雪が冷たくもあり、心地よくもあり。優勝杯を天に突き刺し、空からの祝福にも何度も歓喜した。
今シーズン連敗もあったが、各自がやるべきものを模索し、反省と修正を反復してきた。その先の未知の自分を見つけるために…。そして、その個の束が結集され、「挑戦者として闘う」という答えにみんながたどり着いていった。
OB・OG、スタッフをはじめ、早稲田スポーツ新聞会、サポーター、そして家族の思い、そしてア女30周年という節目で、今シーズンのファイナルは絶対に譲れなかった。関係者各位の応援と支えがあってこその優勝だった。感謝、感謝、感謝しかない。1年間、本当にご声援ありがとうございました。
最後に、今日の試合をもちまして、本年度シーズンの活動は終了となります。ご声援をくださった皆様に重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともア式蹴球部女子部の応援を宜しくお願い致します。
戦評担当:髙橋、井上
この試合をもちまして、2021シーズンの活動は終了となります。
苦しい時期もありました。
それでも私たちは挑戦者として挑み続け、
ひとつひとつの壁を越え続け、
日本一という最高の景色をみることができました。
みんなが口にする「全員で掴んだ日本一」
選手、スタッフだけでなく、いつも応援してくださる家族やOGの方々、チーム関係者の方々、ファンの方々全員で掴んだ日本一です。
沢山の応援をありがとうございました。
今後とも早稲田大学ア式蹴球部女子の応援をよろしくお願いします。
それでは失礼します。
大森