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早稲田カップ powered by adidas -9.13-15陸前高田被災地ボランティア-【前編】

こんにちは。広報の森岡です。

先月の9月13日から15日の3日間、部員20名で岩手県陸前高田市にボランティアに行ってきました。

「早稲田カップ」の開催は、昨年度6月の気仙沼、9月の陸前高田に次いで3度目になります。
第1回早稲田カップの記事はこちら→http://www.waseda-afc.jp/diary-men/5890
第2回早稲田カップの記事はこちら→http://www.waseda-afc.jp/diary-men/8022

今回も、陸前高田市サッカー協会主催で、「サッカーを通じて東日本大震災の被災地を支援しよう」という趣旨のもと、ア式蹴球部OBの加藤久さん(元日本代表主将・元日本サッカー協会特任コーチ)と平山郁夫記念ボランティアセンターの協力で大会が実現しました。

また、今回は、大人の方にも楽しんでいただきたいというアディダス・ジャパンからの提案があり、「早稲田カップpowered by adidas」と称し、「少年の部」だけでなく、「中学・成人の部」も開催されました。

約1年ぶりの被災地は、少しがれきの山が減っていたり、仮設の建物が建っていたりと復旧、復興の兆しが見えるところもあれば、相変わらず何もない野原が広がり、雑草が生い茂っている景色や、未だ傷跡が消えないところもたくさんありました。

気仙沼の街中に残された船は、撤去されることが決まり、工事が始まっていました。

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残された方々には凶器に映る船。
形には残らなくても、語り継ぎ、忘れずにいることはできます。
こうしたひとつひとつの記憶を風化させないように、チームとして、個人として、少しでも力になっていきたいと思います。

1日目は、会場となる気仙小学校仮設グランド(元長部小学校仮設グランド)のライン引き、会場設営を行いました。
この仮設グランドも多くの方が命を落とした場所で、天然芝のグランドが完成に至るまでには多くの苦労がありました。

※このグランドが完成に至るまでのエピソードは昨年の早稲田カップの記事をご覧ください。

そして、陸前高田市サッカー協会の方や加藤久さんのご苦労があり、今年もこうして、このグランドで早稲田カップを開催することができました。

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会場の設営を終え、夕ご飯は「南町紫市場(仮設商店街)」に行きました。
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行きのバスで、この仮設商店街ができるまでのドキュメント番組を見せていただき、それぞれのお店の方の苦労や思いを知ることができました。
そうした背景を知った上で訪れたことで、お店の方の笑顔、心遣いに、より感じるものがあり、たくさんのパワーをいただきました。

夜は文化伝承館に宿泊させていただき、2日目、3日目で早稲田カップを行いました。

大会のようすを参加した部員のコメントと共に紹介します。
コメントは記事を2回に分けて紹介します。
それぞれが自分の言葉で感じたことを書いていますので、是非最後まで読んでください。

澤山 周跳 (4年)
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私自身3回目の参加でしたが、被災地の状況は昨年と比べて大きな変化はなく、復興にはまだまだ長い時間がかかると感じました。
しかし、新しい住宅の土台を作っていたり、人通りや車の通りが増えていたり、少しずつですが、確かな歩みが見え、とても嬉しかったです。
大会では、子供たちの真面目でひたむきなプレーに、私含め見ている人たちは心を動かされました。
特に決勝戦は白熱したゲームで、加藤久さんも「今日はサッカーの試合ではなく、闘いを見せてもらった」とコメントされていました。
やはり気持ちをのせたプレーは人の心を動かすのだと改めて学ばせてもらい、自分たちもこのようなプレーやゲームをやっていかなければいけないと再認識しました。
ここで学ばせていただいたことを結果につなげ、恩返しできるように取り組んでいきたいと思います。

佐藤 周作(4年)
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1日目に準備として私たちが手伝わせていただいたことは、ピッチのライン引きとテント建てでした。それだけでも大変な作業でしたが、あの場所に天然芝のグランドが出来上がるまでに多くの方々の甚大な労力が費やされていることを決して忘れてはいけません。
また、そのピッチを踏みしめて一生懸命にボールを追う子供たちの姿には、不安や悲壮といったものは微塵も感じられず、ただその瞬間を本気で楽しんでいるようでした。
これからも早稲田大学ア式蹴球部が、被災地との架け橋になっていければと思います。

清水 大志(3年)
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今回、3回目の参加となりましたが、バスから見える雑草が繁る殺風景の景色が、まだまだ復興に時間がかかることを物語っていました。
しかし、復興の地盤が少しずつ固まってきていることも事実だと思います。
復興のために全力を尽くしている人たちがいる中で、子供たちとの時間を共有したこと、仮設商店街で現地の人々と交流したことが、復興支援になったと自信をもって言えるボランティアになったと感じています。
もう一度子供たちの成長を見られるように、これからも早稲田カップ開催の支援をしていきたいです。

海野 洋介(3年)
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昨年に引き続き2度目の陸前高田でした。この1年でそれなりに復興は進んでいるのではないかと思っていましたが、現地の光景は1年前とあまり変化を感じられませんでした。復興には本当に長い年月がかかると実感させられました。
行政との話し合いも難しいという話を聞きました。復興のために集めたお金も、復興のために使うことができなくなってきているのだそうです。
現地の方々が、想像もできない体験を乗り越え、今も必死に震災と向き合っているのだと感じました。
震災は間違いなく風化してきていると思います。
現地に行って、何かをしなくてはならないということではなく、時間が許すのであれば、一度足を運んでみてください。そこから、何が出来るかを考えることが大切だと思います。
また、子供たちのサッカーでは、自然と笑顔が生まれ、心が溶け合う感覚が不思議で、本当に素晴らしい時間を過ごさせていただきました。こうして恵まれた形でボランティアをできることは、加藤久さんや陸前高田市サッカー協会、地元の皆さまの取り組みのおかげです。
こうした人との繋がりに感謝し、これから機会があれば何度でも、プライベートでも現地を訪れたいと思いました。
ア式蹴球部として、こうした活動を続けていくと同時に、現地の皆さまに良い結果報告ができるよう、私がピッチに立ち、勝利に貢献できるよう、日々精進していきたいと思います。

山下 翔平(3年)
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今回、2度目の参加となりましたが、街並みを見て「復興には長い時間が必要だ」と強く感じました。
参加する前は、自分が被災地のためにできることは、少しでも元気を与えることだと考えていましたが、実際は、地元の商店街の方や参加してくれた子どもたちの明るさに、自分たちが元気をもらっていたように思います。
また、今回のボランティアで印象に残った言葉がありました。
「街はまだまだ復興していないけれど、サッカーは一番復興している。」
地元のサッカー協会の方の言葉です。
被災当初から、加藤久さんをはじめ、多くの方が思いを行動に移し、現在まで継続して支援を行っている事実があります。
考えたことや感じたことをすぐ行動に移すことの大切さを強く感じました。

秋岡 活哉(3年)
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ボランティアに参加して感じたことを3点書きたいと思います。
1つ目は、行動を起こすことの重要性です。実際に被災地に行ってみることで感じられることがあります。人から聞くことや、メディアを通して得られる情報は、やはり自分で実際に足を運び、現地の人々から聞く生の体験にはかないません。
2つ目は、人との繋がりの大切さです。今回、OBの加藤久さんにお世話になり、素晴らしい経験をさせていただきました。身の回りの尊敬できる先輩に感謝し、人との繋がりに感謝することが大切だと感じました。
3つ目は、サッカーと子どもたちの素晴らしさです。私はプロではなく、ただの学生ですが、コーチとして参加すると、子供たちは喜んでくれました。ボランティア前には、「自分にできることは何か。子供たちを笑顔にしよう。」を考えて臨みましたが、実際には子どもたちから元気をもらったような気がします。
無邪気にサッカーをする子どもたちの姿を見て、自分自身も頑張っていきたいと思いました。

中谷 幸葉(3年)
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3回目の参加となりましたが、1年前に比べて少し復興に近づいていると肌で感じました。
しかしそれは、現地の人もおっしゃっていましたが、あくまでも復興のふの字であることを理解しなければなりません。それと同時に復興には長い時間がかかるということを一人でも多くの人に知ってもらいたいです。
そして、それに向けて被災地の方々が日々努力を続けていることも知ってほしいです。
早稲田カップでは、勝ったら思いっきり喜んで、負けたら悔し涙を流して、そうした真剣勝負を見ることができ、私自身勝負の大切さを思い知らされました。
また、被災したことを思わせないような、明るく、無邪気な子供たちからとても大きなパワーをもらいました。
私も日々精進し、良い結果を届けられるよう、頑張ります。

堂本 大輝(3年)
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今回のボランティアで、被災地でサッカー大会を開催する意義について深く考えさせられました。
子どもたちの中には、今でも仮設住宅で暮らしている子もいます。そして二年半が経ったにも関わらず、市内では、見渡すほとんどの景色が、建物が流されて何もなくなってしまった土地、という現状です。
そうした環境でも、子供たちはサッカーをしているとき、一生懸命、泥だらけになりながら全力で走り回っていました。
そして試合に勝って喜び、負けて声を出して泣いている子どもたちがたくさんいました。
サッカーを通して、子供たちが「夢」や「希望」を持つこと、それこそが僕たちにできる被災地支援であり、サッカー大会を開く意義なのではないかと、今回強く感じました。

◇◇◇

ボランティアに正解も間違いもないと思います。
それぞれが現地で感じ、「伝えたい」と考えたことがあります。
残りの11人のコメントは【後編】で紹介します。

それでは失礼します。

*アディダス・ジャパン、岩手日報にも早稲田カップの記事が掲載されています。
 合わせてご覧ください。
アディダス・ジャパン→http://adidas.jp
岩手日報→http://www.iwate-np.co.jp